「年度替わり」を意識しすぎなくていい

「年度替わり」を意識しすぎなくていい

ブログをお読みいただきありがとうございます。

いつも、「え、もう年末?!」「え、もう年度末?!」「え、もう今年おり返し?!」と時が過ぎ去るスピードのはやさに驚いているのですが、みなさんはいかがでしょうか…

今回は、私が日々思うことや、Xで投稿した内容を載せたいと思います。

 

ただの数字。

今回のタイトル、「年度替わりを意識しすぎなくていい」についてですが、なぜそんなタイトルをつけたかというと、

不登校の子を持つご家庭の支援をしているとき、この時期親御さん方の気持ちが大きく揺れるからです。

 

親子で話し合った結果、「学校に行かない選択をした」なのか、親御さんの判断で「うちの子は学校に合わないから無理させないほうがいい」なのか、「学校に行ってほしいけど通うことが難しいのが現状」なのか…

不登校と一言でいっても、みなさん背景は全然違うわけです。

3月というと、担任が変わり、クラスも変わる。小学校から中学校に上がる子もいる。

そういうこの時期に、学校から連絡があって、「来年度どうしましょうか」という話になる。

 

学校を遠ざけてこられているご家庭にとっては、このやりとりがめちゃくちゃ苦痛なわけです。

 

「うちの子は学校にいけてない」

「うちは年度終わりまで…最後まで通えなかった」

そういうことを、再確認しなければならない瞬間でもあり、学校のことを気にしないようにしていても、嫌でも引き戻されてしまう。

そんな親御さんたちにとって、しんどい時期です。

 

そんな話を聞いていて私が思うのは、区切りとして年度はあるけれど、年度終わり・はじまりに状況が大きく変わっても、変わらなくても、一喜一憂しないようにしたほうがいいということです。

 

書くのは簡単で、どうしても気にはなってしまうとは思うのですが、お母さんが頭の中で思う「学校に行けていないからダメ」というのは、誰に言われたか?と聞かれると、「あれ、誰にも言われてもいないな。ネット情報かも」という方もいるかもしれません。

調べれば調べる程いろんな人の意見が目について、揺れてしまうとは思うのですが、どんな時でもブレずに「この子をどう育てようか」「学校に行けていないということに一生のこころの傷にならないようにするにはどうしたらいいだろうか」ということを意識していくことが大事なのかなと思う私です。

 

話は変わり、私のはなし

この前夫が晩御飯作りを手伝ってくれたのに、私はイライラをぶつけて明らかにいやな言い方をしてしまった。

私の伝達ミスで夫が用意してくれた娘のご飯が濃い味付けになってしまい、いやな言い方をした。

いやな言い方をして、夫がボソッと「その言い方やめてぇ」と言い、そこで私はハッとした。

私は、夫をいらだちをぶつけていい対象だと思っているんだということ。

これが違う人なら、絶対にこんなことであんな言い方はしない。

夫だからって、言っていいって思ってるんだ。傷ついてもいいって思ってるんだ。

 

「何でこんなことを言わないとわからないの?アホなん?」と下に見てしまってるんだ。

…そういう、自分のいやな部分を見つめ、反省したって話を親御さんにしたら、「先生、そんなこと考えるんですか?!」と驚かれた。

だって、私が普段親御さんに言ってるのはこういうことだ。

子どもとの関わりのなかでいろんなことを振り返り、内省し、時にトラウマとも向き合いながら、親子関係をよくしていこう。

自分が変わっていこう。そういう話をしてる私が自分のいやなところを見て反省しないと、「何でこちらの言ってることがわからない?!」と親御さんの気持ちがわからなくなるから。人間なんだもん。そんなもんだよって言えなくなるから。

 

HALT、ご存じですか?

アルコールや薬物依存症などの回復過程においてHALTに気をつけろ!というのがありますが、母子登校や不登校で悩んでるお母さんがたの場合、これをクリアするんかなりムズイ。

Hungry:空腹

Angry:怒り

Lonely:孤独

Tired:疲れ

 

朝ご飯もゆっくり食べられないまま学校行って、お昼はカロリーメイトだけ…とか、

何でこんな生活が続くねんという怒りもあるし、母子登校で悩む仲間は身近にいないし、

疲労が全回復しないまま月曜日がやってくるし。美味しいもの食べようとして味が感じられたらいいけど、わからなくなってる人多いんですよね。

食べても味はわからんし、寝ても疲れはとれない…。

疲れは身体より『頭』が限界までいって、マルチタスクと他者への気遣いで脳が消耗して、ストレスホルモンでまくってるんだから、ちょっとやそっと休んだだけでは全回復しない。

日曜の夜に「明日がこないでほしい。もう学校にいきたくない」と思うお母さんはめっちゃいる。

まだいける!とか、無理にポジティブな考えに変換!とか、鬱に片足つっこむどころか戻ってこれなくなる。

過呼吸にもなるし、体重増減するし、感情のコントロールがきかなくなる。まともな思考ができなくなる。

 

やめよう、「頭の中のひとりしゃべり」

こころが病みやすいお母さんの様子として多く見られるのは、「頭の中でひとりしゃべりをしている」ということです。

「年度替わりなのに、何もできなかった…」

「担任に来年度のお願いしたけど、新しい年度がはじまらないとわからないのに、あれでよかったか不安…」

「うちの子、wisc検査で何もないってなってたけど、本当は障害があるのでは?」

「私がこの子の親じゃなかったらよかったのに…」

…などなど、答えの出ない悩みや、自分を責めるということをずっと繰り返し、反芻し、過去の失敗を思い出して自分を責め…。

気が付けば、脳内でいろんな自分が会議をしている。しかも、答えはいつまで経っても出ない会議を。

 

これが「当たり前」になると、頭の中はパンクします。負荷がかかりまくり、オーバーロードです。

そういった人の『疲れ』は、身体より『頭』が限界までいってることが多く、マルチタスク(おわらない脳内会議)と他者への気遣いで脳のエネルギーを消耗して、ストレスホルモンのコルチゾールが出まくってる状態になります。

感情を司る前頭葉もへとへとなので、気分が沈むのは当たり前です。

 

お勧めなのは、「脳内会議をやめる」ことなのですが、紙やスマホのメモなどに書くか、誰かに話すと少し整理されます。

誰かにみせるものではないので、思いっきり、その時の感情をがーーーーっと書く。

黒い感情も書く、書く、書く。

これだけで、結構脳がスッキリします。

考えるのをやめるのは難しいので、いっそ、書き出してしまうんです。

 

それでもスッキリしないかたは、そもそも自分の感情を認知する力がかなり弱っていると思います。

喜怒哀楽がわからない。怒ってばかり。泣いてばかり。自分がわからない。というかたが多いです。

 

私の支援は、そのご家庭やお子さんやお母さんの性格に合わせて親子会話を変えていくという方法をとっていますが、お母さん自身のカウンセリングも行っているので、カウンセリングが進んでいくうちに、「ようやくスッキリできた。こんな気分ははじめてです」というような言葉をいただきます。

私もメンテナンスのためにカウンセリングを受けますが、やっぱり一人でグルグル考えるのには限界があるな…と思う今日この頃です。

 

それでは、今回はこれで終わりたいと思います。

さいごまでお読みいただきありがとうございました。また次回のブログもお読みいただけると嬉しいです!

まいどん先生(公認心理師)

 

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