「どうしてこんなにイライラしてしまうの?」――不登校と向き合うお母さんへ届けたい話

 

「どうしてこんなにイライラしてしまうの?」――不登校と向き合うお母さんへ届けたい話

この記事を開いてくださって、ありがとうございます!山下です。

娘(1歳9か月)が今年も保育園からRSウイルスをもらい、気管支症状が出まして、

1週間ほど毎日通院(10日間ほど自宅保育)→GWに突入…という流れになりまして、我が家は散らかり放題です。

みなさんどうか「ははは。そんなもんだよ子育ては」と笑ってやってください。

 

「学校が怖い」「学校に行きたくない」

子どもが学校に行きたがらない。

毎朝、行くか行かないかでバタバタして、行ったらホッとして、休むと言われたら胸がぎゅっとなる。

そしてそんな毎日に、あなた自身が疲れきっているのではないでしょうか。

子どもの将来が不安で、どう関わっていいかもわからなくて、「私の育て方が悪かったのかな……」と、自分を責めていないでしょうか。

 

でも、あなたは悪くありません。

これは、あなたが“間違っている”からではなく、社会や家族の中で、だれも教えてくれなかったことに直面しているからです。

今日は、不登校と向き合うなかで生まれる親の感情。

とくに「イライラ」「怒り」「悲しみ」といったものの背景にある“こころの仕組み”を、一緒に見ていきたいと思います。

 

■不登校という現象の奥にある「見えない声」

子どもが学校に行けなくなると、「何が原因なんだろう?」「もしかして発達障害?」「愛着の問題?」と、“理由探し”に入ってしまうことがよくあります。

けれど、不登校というのは、単なる「子どもの問題」ではありません。

家族の対話のスタイル、

関係性のクセ、

そして世代を超えて受け継がれてきた“無意識のパターン”

が、すこしずつ絡み合って、ある日「もう、行けない」という形で表れてくる。

これは、家族の中にあった“ことばにできなかった声”が、子どもを通じて浮かび上がってきたサインでもあるんです。

 

■ 「ぽさ」という、決めつけないまなざし

最近私は、「発達障害っぽさ」「愛着障害っぽさ」という“ぽさ”という言葉を使って、見立てをしています。

この“ぽさ”という言葉は、とても大切な視点です。

なぜなら、世の中はすぐに「診断名」「ラベル」で子どもを分類しがちだから。けれど子どもは、ラベルで理解しきれるほど単純じゃありません。

“ぽさ”は、「今はまだ決めなくていい」「わからないまま関わってみよう」という、柔らかいまなざしをもたらしてくれます。

このまなざしで子どもを見ると、支援の方法もぐっと変わってくるのですが、みなさんにもぜひ、この視点をもち、「答えを急がない」ようにしてみていただけると嬉しいなと思っています。

 

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 「イライラ」の正体――本当は誰に怒っている?

お子さんにイライラしてしまうこと、ありますよね。

 

「なんでまた休むの?」

「どうしてちゃんと準備しないの?」

「いい加減にしてよ!」

 

そんな言葉が口をついて出て、あとから自己嫌悪になる。

この繰り返しに、疲れてしまっているお母さんも多いのではないでしょうか。

 

でも、この「怒り」の感情、実は“子どもそのもの”に向いているわけではないことが多いんです。

本当は、あなた自身の中にいる「かつての子ども時代の自分」への怒りや悲しみなのかもしれません。

 

たとえば、

 

自分が子どものころに我慢してきたこと。

言いたかったのに言えなかった言葉。

わかってほしかったのに、誰にも気づいてもらえなかった寂しさ。

 

それらが、今わが子を通して再び刺激され、思い出され、言葉にならない形で噴き出しているのかもしれません。

 

■「感情的になる私」にも意味がある

感情的になってしまうことを、ホルモンバランスや生理前のせいにしてしまうこと、ありませんか?

もちろん、そうした身体の影響はあります。でも、実はそれだけでは説明しきれない“感情の根っこ”があることも多いんです。

それは、「自分を守るための怒り」です。心理学用語では自己防衛ともいいます。

 

過去に感じたけど、感じきれなかった悲しみ。抑えた感情。

そうした“痛み”から自分を守るために、怒りという形で外に出てしまっている場合があります。

だから、感情的になってしまったことを、自分を責める必要はありません。

むしろ、「どうして私はこんなにも反応してしまうのだろう?」と、 あなた自身の内側に静かに耳を傾けてみてください。

 

■ 対話の欠如は、世代を超えて引き継がれる

家族療法の視点から見ると、対話の不在…つまり、「本当の気持ちを伝え合うこと」ができない関係性が、世代を超えて引き継がれていることがよくあります。

  • 会話はしているけど、主導権の奪い合いになっている
  • ただ感情をぶつけ合って終わってしまう
  • 言葉ではなく空気で察するコミュニケーション

このような対話のスタイルが無意識のうちに続いていくと、 「問題を引き受ける子」(IP=Identified Patient)が現れます。

そして、その役割を背負った子どもが、ある日「もう学校に行けない」と動けなくなることがあります。

 

■ 「子どもが問題」ではなく、「子どもが知らせてくれている」

不登校は、 「家族の中にある“見直しが必要な部分”を、子どもが知らせてくれている」という視点に立ってみるという方法があります。

決して、「親のせいだ」と言いたいのではありません。

 

そうではなく、

子どもは、家族のつながりを取り戻すために、 “動けなくなる”という形でメッセージを出していることがある。

そう考えると、不登校の見え方が変わってきませんか?

 

■ 「じゃあ、私にできることは?」

いきなり全部を変えようとしなくて大丈夫。

まずは、今日の記事を読んで「もしかしたら、そうかも」と思ったその気持ちを、大切にしてください。

そして、

  • 子どもに「今日どんな気持ちだった?」と聞いてみる
  • 「そうなんだね」と、まずは共感で返してみる
  • 「私もつらい気持ちになるときあるよ」と、自分の感情も伝えてみる

そんな小さなやりとりが、対話の再構築になります。

そしてもし、「ひとりでは難しい」と感じたら、専門の支援を頼ってください。

あなたとお子さんの関係に、安心の“土壌”ができれば、 子どもは必ず、自分の足で歩き出します。

 

 

おわりに

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

あなたが悩み、迷いながらも、こうして子どものために何かを知ろうとされていること。 それだけで、すでに十分すばらしいことだと思います。

不登校は、子どもの問題であると同時に、家族がともに成長していくための“きっかけ”でもあります。

見立ては時間がかかるもの。 でも、そのプロセスにこそ、親子の関係を変えていく力があります。

焦らず、決めつけず、ひとつずつ。大丈夫です。

あなたとお子さんが、安心して笑える日々を取り戻せますように。

 

追伸 ── もし、今すこし誰かに話を聞いてほしいと思ったら

この記事を読んで、もし「ひとりで抱えるのは少ししんどいな」と感じたら、
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無理に何かを変えようとしなくて大丈夫です。
ただ、「話してみたい」と思ったその気持ちがあれば、よければあなたのタイミングで、いつでも扉をノックしてくださいね。

 

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それでは、今回はこれで終わりたいと思います。

さいごまでお読みいただきありがとうございました。また次回のブログもお読みいただけると嬉しいです!

まいどん先生(公認心理師)

 

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