なかなか宿題をしないし、するにしても夜になってしまう
ブログをお読みいただきありがとうございます。
今回は、子育て中のお母さんやお父さんが悩みやすい、子どもの宿題をテーマに記事を書かせていただきます。
学校の宿題…やりたくない…
わたしはこれまで10年以上、家庭教育支援に携わってきた人間ですが、
…と言って宿題にとりかかる子をみたことがありません。
…と言って、宿題を後回しにしたり、親の声かけにキレて、宿題をしたくなくなるのは親のせいだと言うお子さんのほうがほとんどです。
それでも、親御さんとしては、小学校から(特に低学年は)「宿題を見てあげてください」と言われることも多いため、一生懸命「いつやるの?」「今からやらない?」と声をかけておられると思います。
しかし、いったん大人側の目線は置いておき、子どもたちは宿題について、どのように捉えているのかを考えてみたいと思います。
・学校で疲れて帰ってきてすぐに宿題をしたくない
・友達は宿題は夜にやると言ってるので、友達の都合に合わせたい ・先にストレス発散をしてから宿題という流れがいい ・学校で勉強をしてがんばったのに、家でもさらに宿題をするなんてつかれる |
…このように考えているかもしれません。
(わたしも子どもの頃は宿題が大嫌いでしたし、計算ドリルに答えがあるものはよく答えをうつしましたし、音読はやらないとか、なんやかんや嘘をついたり誤魔化したりして宿題をなんとか回避しようとしたものです。)
子どもの視点に立って考えてみる
2月に入り、短い3学期も折り返しに差し掛かろうという時期ですが、3学期は子どもたちにとってしんどい時期でもあったりします。
これはどういうことかというと、
・1学期→新しい環境に適応するので精一杯。友達づくりや先生の性格をつかむので大変
・2学期→1年間で一番登校日数が多い。イベントも多く、練習などで疲れやすく、友達との関係維持のために気疲れしていることも。
・3学期→2学期まではなんとか友達に合わせたりして頑張ってきたものの、クラスメイトがそれぞれ相手の性格を理解したこともあり、「新たなキャラ」で関われないことが大変
…というように、たしかに1学期から比べれば今のクラスの環境に慣れる時期ではあるものの、3学期はすでに互いに「あの子はこういう性格」というレッテル貼りをされていることも多く、「明るいキャラ」で頑張って友達作りをしてきた子にとっては、『演じてる自分に疲れる』とか、『はじめは優しいと思っていた子が自分への扱いが雑になって大切にされていないように感じ始めた』とか、『授業が難しくなってついていくので精一杯』…などなど、3学期は3学期で子どもによっては大変な学期でもあります。
また、「次の学年の先生は誰だろう。怖い人じゃなければいいな…」「なかよしの〇〇くんと離れないかな…」という不安が強くなってしまう子もいます。
元気そうにしていても、悩みがなさそうに見えていても、実は些細な悩みを抱えている子も多く、考えすぎたり、周りに合わせすぎた疲れが体調不良や行きしぶりにつながっているケースは珍しくありません。
「できて当たり前」から「そんな日もある」の思考へ
親御さんからすれば、「いやいや。これまで普通に学校から帰ってきてすぐに宿題できてたんだし、習慣化されることが大事なんだから後回しにするなんてありえない」と思うかたもいらっしゃると思いますし、
「低学年の宿題なんて集中すれば10分もかからないのに、なんで30分以上かけて取り組むのかが理解できない」と子どもの行動がわからなくてモヤモヤすることもあるかもしれません。
しかし、大人でもそうですが、毎日、どんな体調・精神状態・タスクの多さ・悩みの差があっても、常に同じクオリティの家事と子どもへの関わりをして当然といわれたら、ちょっとしんどいですよね。
女性の場合はホルモンバランスもありますし、この時期は体調も崩しやすい時期で、冬場はうつっぽくなってしまう方もいます。
さらにお母さんもお仕事をされているご家庭では、年度末で忙しい…とか、コンディションや置かれている状況はつねに一定ではありません。
それなのに、『母親は常に子どもにニコニコと笑顔でいるべき』『母親は子どもに怒りの感情をぶつけるなんてありえない』『家をつねに清潔に保つために掃除の時間は決まった時間に行うべき』『料理のクオリティは一定を保ち、提供時間は毎回同じであるべき』
…なんて言われたら…
…わたしなら発狂します 😕
それと同じように、子どもは子どもなりに抱えているものがあるかもしれませんし、日によってコンディションは異なりますし、目に見えない疲れが溜まっているかもしれません。
「それくらい、すぐできるでしょ」なんて言われても、その時のコンディション次第で「はーい」と言ってサクサク取り組めるときもあれば、「むり!あとで!」となるときもあって当然です。
個人的には、小学生のお子さんであれば、宿題を当面の間やらなかったとしても、よほど元々勉強の遅れがあるお子さんでなければ、毎日の授業で理解は進むものと思います。
無理にその日のうちに宿題をやらせようとして、結果親子で言い合いになったり、子どもが疲れてしんどいなか無理やり宿題をしたことで翌日にもそのモヤモヤを引きずって、
という言葉を引き出してしまうおそれもあります。
ですから、時には「そんな日もあるか…」と捉えて、最悪宿題をやらずに登校することになっても受け入れてあげることも大切ではないかと私は思います。
そんなときは宿題ができていないのに学校に行くことが不安だと言うお子さんであれば連絡帳などに書いてあげてもいいと思いますし、学校にも毎日通って、宿題も完璧にこなして…と求め過ぎるよりも、「学校には行けているのだから宿題1日くらいやらなくてもいいかぁ。」というくらい、肩の力を抜いてもいいのではとも思います。
まとめ
今回は私の考えも多く混じった記事になりました。
私がもともと10年間所属していたペアレンツキャンプの家庭教育メソッド(PCM)では、『親の問題と子どもの問題をわけて考える』というものがあります。
これは、親業の『問題所有の原則』にも似ていて、「その問題を所有しているのは誰か」を考え、自分が所有者でなければ相手の代わりに問題を抱えようとしないという考え方です。
例えば子どもの宿題においては、宿題をしなくて困るのは誰かと考えた時に、親ではなく子どもであるという捉え方もできます。
もちろん小学校低学年のお子さんの場合は、親がある程度声かけをしてあげたり管理してあげる必要がある場合もありますが、基本的にはこの考え方をベースに関わっていかれるほうが結果的にお子さんが成長していきやすいです。
なぜなら、親御さんが毎日一生懸命声かけをすることにより、自分で考えて宿題をするのではなく、「声をかけられたタイミングが宿題をするタイミング」となってしまって、親に言われないと宿題ができない子になってしまうこともありますし、宿題やそれ以外の子どもの問題においても、親が必要以上に親の問題であると捉えて抱え込みすぎてしまうと、本来子どもの問題であるにも関わらず、「お母さんがなんとかしてくれる」「自分が責任を持つものではない」というふうに、お母さん任せの子になってしまう…ということもあるからです。
お子さんの性格傾向や、日々の宿題の取組状況や、学力によっても宿題の声かけが必要かそうでないのかはご家庭によって異なりますが、「宿題したくないって思う。そういう日もあるよね。」という視点を持つことは大事です。
子どもがどんなコンディションであっても「できて当たり前」「やって当たり前」だと捉えていると、宿題をしようとしない様子を見るととても腹がたって、ついつい感情的に関わってしまうこともあるからです。
お母さんが一生懸命「やらせなきゃ」「できるようにしてあげなきゃ」と思いすぎると、今度は子どもの小さな変化や成長に目を向ける余裕がなくなってしまうこともあります。
肩の力を抜いて、お子さんと関わるということも大事だと私は思います。
それでは、今回はこのへんで終わりたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
親まなびアドバイザー まいどん先生
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