子どもの忘れ物にはどこまで干渉していいの?
新学期が始まってしばらく経ち、お子さんも、そしてお母さん自身も徐々に春休みの感覚が抜け、いつものリズムを取り戻してこられているのではないかと思います。
今回は、忘れ物について解説をしたいと思います。
朝はイライラしやすい
私が書いたこれまでのブログを読んでくださったお母さんであれば、「朝に必要以上に声掛けをしないほうがいい」ということを知ってくださっている方は多いかと思います。
理由としては、朝の眠い状態の子どもに細かい口出しをするとイライラさせてしまい、結果行き渋りに繋がりかねないからです。
また、朝は脳が覚醒していないので、理性ではなく感情が優位になりやすいからです。
大人でも、眠くて「仕事に行くの憂鬱だな~」と思っているときに、「あれは持った?」「これは大丈夫?」「これもある方がいいんじゃないの?」と細かい口出しをされるとイラッとしてしまいますよね。
これは感情が優位になっているからとも言えます。
どうしても子どもの忘れ物が気になる…!
お子さんの忘れ物についてどこまで声をかけて良いのか、悩むお母さんは多いです。
皆さんにはよく「基本的には、子どもの忘れ物に気づいたとしても、基本的には見て見ぬふりをしてくだい」とお伝えしています。
これが学校と家庭間のやり取りのもの(金銭関係のものや期限のある重要書類など)であれば例外ですが、それ以外で「忘れ物をして困るのは子ども」の忘れ物はスルーしてしまって大丈夫です。
例えば…
水筒⇒喉が乾いて困るのは子ども
体操服⇒授業が受けられず困るのは子ども
教科書⇒先生に叱られて困るのは子ども
以上のようなものは、忘れていることに気づいたとしてもあえて声をかけずそのままにしておくようにしましょう。
子どもは自ら困った思いをして、初めて「二度とこんな思いをしないようにしなければ」と学びます。
また、忘れ物をしてしまった場合、どのように対処しなければならないかを自分で考える機会も与えてあげることができます。
※後述しますが、小学校1年生のお子さんの場合は翌日の持ち物を揃える練習や忘れ物をしないように確認をする練習が必要なため、声掛けや見守りが必要です。
「ハンカチ忘れてるよ!」の声掛けが多いご家庭のお子さんは他人任せになりやすい
忘れ物をして困るような経験をつませないことで「何か今日必要なものがあればお母さんが声掛けてくれるよな~」と、自分で何が必要かを考えて準備することを怠るようになってしまいます。
また、忘れ物をした経験があまりにもなく、いざ忘れ物をして先生に叱られて恥をかいたりすると、必要以上に嫌な思いをしてしまったり 😕
その結果、
…とお母さんに責任転嫁して拗ねてしまうやりとりもよくおみかけします。
せっかくこれまで忘れ物をしないように「よかれと思って」声掛けをしてきたのに、こんな風に責任転嫁されてしまうと
…と思いますね…。
お子さんに対しての愛情が深い親御さんはその愛情故に、子どもに失敗させたくない、困った思いをさせたくない、と思ってしまいがちです。
しかし、お子さんにあえて困った経験をさせ、お子さんに自ら考えて動く力を付けてやるために、ここはぐっとこらえて見守るようにしてみましょう。
失敗を経験することで、子どもたちは成長していきますし、その積み重ねによって、年相応の自立を目指せます。
特に小学校中学年以降は、何度も親御さんに声掛けをしてもらってきていると思います。
親の声掛けにより「忘れ物を回避した」経験は何度も経験をしていますし、この学年にもなると先読みをして行動が出来るようになってきますので、勇気を出して見守ってみるとよいでしょう。
ポイントはいきなり大物から忘れさせるより、ハンカチやティッシュなど、なくても何とか対処できるものから忘れ物を経験させてみる ということ。
先生から「明日絶対持ってきてください」と言われていて、かつ保護者向けプリントにも「必ず持たせてください」と書かれているものを忘れそうになっているのにスルーするのは、さすがにレベルが高いので、かんたんなところからためしてみましょう。
小学1年生の場合はどうしたらいいの?
小学校1年生のお子さんの場合は、まだ右も左もわからなくて当然ですので、ある程度親御さんが声掛けをしてあげて、時間割を一緒にそろえたり、朝の出発までの準備を手伝ってあげましょう。
3学期に入ったあたりからは、親御さんが声掛けをしなくとも時間割を自らそろえたり、宿題をしたり、朝の出発までの準備ができるようになるのが理想的です。
はじめは横についてどのような流れで取り掛かればよいのかや、コツなどを教えてあげましょう。
お手本を見せて、やってみせ、そして任せて、褒める という、「山本五十六戦法」を意識してみてください(*^_^*)
まとめ
いかがだったでしょうか。
親御さんによっては、お子さんに忘れ物をさせるというのは勇気がいる行動かもしれません。
しかし、失敗経験が少ないまま大人になり失敗を経験すると、それで折れてしまうかもしれません。
お子さんの生きる力獲得と育みのためにも、
「子どもの忘れ物は見て見ぬふりをする」
「忘れ物をして困るのは子ども」
「あえて失敗させて、自分で考える力がつくような関わり」
ぜひこれらのことを意識して、お子さんへの対応をしてみてくださいね。
また、発達に課題があるお子さんの場合は、積極的に失敗を経験させるよりも成功体験を多く積ませていくことが大事です。
しかし、生きていれば失敗は必ずやってくるものですので、やはり失敗経験ゼロを目指すよりも、本人がパニックにならない程度の失敗は必要かと思います。
まずはハンカチやティッシュレベルから試してみるのもひとつかもしれません。
このブログ記事がどなたかのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
親まなびアドバイザー まいどん先生
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