母子登校からの不登校を経験された親御さんからの支援のご感想:後編

母子登校からの不登校を経験された親御さんからの支援のご感想:後編

ブログをお読みいただきありがとうございます。前回からの続きです。

 

焦りすぎていたことに気づく

支援を受けてみて思ったのは、本を読んで自己流でやっていた時よりも子どもと関わっていいんだなということだった。

母子登校本を読んでやってみた時に感じていたのは、『いかに学校みたいな生活を家でさせるか』みたいな感覚で。

 

自立が大事だから、子どもが朝ご飯に出したヤクルトのふたをあけられなくて「あかない」と言ったら「自分であけなさい」と言ってた。
「今日何着たらいい」と言われたら「さあ、何がいいかな」とだけ返した。
「ママってダサいよね」と言われたら父性と母性の担い分けが大事だというから、父親が叱るようにした。

 

 …こういうことの積み重ねが「自立」するんだ。「自律」するんだって思ってたんですよね。

 

だけど、先生は、ヤクルトのふたが「あかない」と言うわが子に、「あかないの」と返すだけでいい。「あけて」と言われたら、巧緻性の問題ならば少しだけふたをあけてやり、「ここからはやってごらん」と言ったり、本当は自分であけられるけど、その日嫌な発表の授業があってどうしても甘えたい様子ならば、甘えさせてやることでがんばろうと思えるかもしれないからあけてやっていいと言いました。

「今日の服」をどうしようかと悩んでいる時は、何を基準に決めればいいかわからない様子ならば天気予報やアプリでどのような服装が望ましいか調べたり、一緒にベランダを出たり、やっぱり甘えたい様子なら時に親が選んでやってもいい、と。

母親をバカにするような態度をとったとき、叱ることもひとつだけど、対応はそれだけじゃない。まずはなぜそう言いたくなったのかの理由探しをしよう、と。

 

支援を受けてみて思ったのは、私が自己流でやっていたのは、自立を急ぐあまり段階をふんでできるように関わるということをせず、いきなり完成型を目指して「それくらい自分でできるんだからやりなさい」とある意味急に突き放して、「見よう見まねでやってみろ。自分で生きていけ」と言っているのと同じだったんだということ。

私たちが本を読んで取り組んだ自立に向けた関わりは、我が子の現状や、現在できることがなにかや、ポテンシャルなどを見つめることもせず、観察もせず、あまりにも雑な「自立の促し」であり、『自立できないならおいてくからね』というある意味の脅しでもあったのかもしれない。

 

「セリフ」みたいなやりとりをやめた

 そして以外と「本音」でいいんだなとも思いました。

母子登校本を読んで思ったのは、『母親という役割を演じる』ことが必要ということでした。
自分自身の人格と『母親という役割』は別もの。別人格で、子どもの成長のために「理想の母親」でいなければならない。…と思って、常にニコニコしようとして、本音を押し殺して「ママうれしい」「ママかなしい」と言っていました。

だけど、「そんな見え透いた嘘、子どもは見抜きますよ」と先生は言いました。

…私がやってきてたのは一体何だったのとグサッときたんですけど、いや、でも、そうだなと思いました。

(一晩くらい傷ついて、翌日から先生の言葉を飲み込んで前をむきました。)

 

私が言いたかったのは「ママうれしい」でも「ママかなしい」でもなく、「せっかく作ったご飯をたべてくれなくて腹が立つし、むなしくなるし、私を否定されたように感じる」ということ。
「その気持ちを、子どもに伝わるように、そして攻撃的にならないようにマイルドに伝えていく練習をしていきましょう」と先生は言いました。

 

 「セリフを考え、覚え、演じる」というようなかかわりから、自分の本音を見つめ、言語化し、整理し、言葉にしていくというかかわりに変わっていったんです。

自分を無理に理想の母親に近づけるようにと演じて自分がいなくなるような、自己流でやっていた時の「自我が崩壊しそうな感覚」はどんどん薄れ、「わたしらしさがありながらの子育て」に近づいていったのでした。

 

学校みたいな厳しさが大事なんだ。
甘やかして、何でもやってあげてきたから、うちの子はこんなにダメダメになったんだ。
過干渉過保護をした私たち両親の、甘い子育てのツケがまわったんだと思ってた。

 

子どもができていないところをみつけては、できるようにしてあげないとという思いから「そんなもん自分で考えろ」という態度で「突き放す」。
できるようになったら褒め、「そうだ、もっと頑張れ。もっと平均に近づきなさい。「みんな」みたいに「普通」になるにはもう少しだ。」と、ずっとお尻をたたき続けていた私たちでした。

 

「どんな子に育てたいか」以前に「どんな子育てがしたいか」

 「そんなんじゃ、ずっと頑張れないじゃないですか。私だったら、途中で疲れたって思うだろうし、もう頑張れないよと思い立ち止まってしまうかもしれない。それに、認めてもらうために、家に居場所をつくるためにがんばらなきゃっていうモチベーションは健全じゃない。」という先生の意見。

わが子が今日も病気をせず元気でいること。絵が得意で、勉強はきらい。優しくて、面倒見がいい。そういうわが子のよいところをちゃんとみる練習をしよう。
「見えてないだけでお子さんの良さやできているところはもっとたくさんあるはず」という先生の意見。

 

「自立させなきゃという強迫観念が、いつしかわが子のできないところ探しをくせにさせ、できていないわが子に嫌悪感を抱いたり、拒絶したい気持ちを膨らませてしまっていた。

「将来子どもが大人になったときに、自立しているのはもちろんだけれども、幸せな子ども時代だったという記憶を持たせてやることが大事」という先生の意見に、はっとしました。

自立や復学に目を向けすぎた私たち夫婦は、わが子との今しかない時間を大切にせず、未来の心配ばかりをしてしまっていた。

そんなんでどうするの。将来やっていけないでしょ。社会は厳しいんだよ。

そう思って、がんばれないわが子を嫌いになりそうになって…。

未来の不安にびくつき、今を大切にせず、未来の不安を取り除くために自立と復学を急いでいました。

子育てにおいて「大事なもの」を、私たちは見失っていたのでした。

 

支援を受けて、おかげさまでうちの子は復学をしました。

ひとりで学校に行って、帰ってきて、毎日出された宿題を当たり前のようにこなすようになりました。

おうちで、「ママ、ママ」と言われることもなくなりました。

だいぶ手が離れ、とても楽になりました。

…それはもちろんうれしいんですけど、私、支援を受けようと思ったときはこういう状態になったらいいなって確かに思ってたんですけど、もっと大事なことに気づかされて、素敵な体験をさせてもらったと思っています。

私たち夫婦は、わが子とともに「善く生きよう」そして「幸せになってもらおう」ということを、より考えるようになりました。

振り返れば、夢中で自分と向き合い、考え、わが子と対話を続けていきました。

先生に、たくさん私の心の中のドロドロを吐き出して、こんなの話しても困らない?というのも話して…どんなことでも、全部受け止めてもらえる心地よさを体験させてもらいました。

自分はひとりじゃないんだという感覚と幸福感が持てて、心が温かくなりました。そして、この感覚を、わが子にも味合わせてあげたい。

先生との関係性と同じように、私たち親子も信頼しあえるような、そんな親子になっていきたいとおもいました。

「この子はこう考えているのかも」「ああ考えているのかも」とやりとりする日々は、私たち夫婦の、家族の、宝物です。

 

先生の支援で得られたのは、復学や子どもの成長はもちろんですが、新たな感覚と感動だったと思います。

2年間、本当にありがとうございました。

 

まとめ

うまくまとめられたか不安ですが、今回ご紹介させていただいたようなご感想を、支援を受けていただいた親御さんとの最後の電話カウンセリングでお話いただきました。

もちろん支援の最中は色んなドラマがあり、一緒に悩んだり泣いたり怒ったり…をしたのですが、最後に泣きながらこのようなお話をしていただいて、やっぱり私は支援者をやっていてよかったと思うのでした。

 

どう自立させるのか?学校に戻ったほうがいいケースでは、どう復学を目指すのか?学校に戻る以外の選択をとったほうがいいケースでは、どう折り合いをつけていくか?どう育てていくか?ということを、親御さんと考えます。

「山下先生ってほかの親御さんにも同じアドバイスをするんですか?うちの子のことをこんなにもわかってくれて、的確なアドバイスをくれるので、同じってことはないか。だけどそれにしても、すごい」というようなことをお話してくださる方がいるのですが、それぞれ異なります。

1件1件向き合っていくので、そんなにたくさんのご家庭を支援できませんが(まもなく1歳になる娘を育てている身でもあるのでよけいに)、たまたま支援枠があいていて、ご縁があったご家庭からの支援ご卒業時のお言葉を、2回にわけてご紹介させていただきました。

 

 

それでは、今回はこれで終わりたいと思います。

さいごまでお読みいただきありがとうございました。また次回のブログもお読みいただけると嬉しいです!

(感想をブログに載せてほしいといってくださったOさん、本当にありがとうございました。思い出の優里さんの音楽を聴きながら、ブログを書かせていただきました 🙂 !)

まいどん先生(公認心理師)

 

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