子どもの不登校とお母さんの鬱。「もう限界…」そんなあなたへ
ブログをお読みいただきありがとうございます。
MIKURU・MIRU代表公認心理師の山下です。
今回は、2回にわけてお母さんがたに届けたい思いを書いてみたいと思います。
お子さんの登校のことで悩むお母さんへ
子どもがひとりで学校に行けなくなって、家にこもるようになって、なんだかどんどん幼くなってる気がして。
思い描いてたみたいに成長しない。
頑張ろうとしないように見える子どもの姿をみるとイライラして仕方がない。
学校に休みの連絡いれたり、一緒に学校まで行って、別れ際に泣いたりハグやタッチを求められる。
「ママ嫌い」と言われたり、叩かれたりもする。
ああそうですか。私の頑張りは今までなんだったんだろう。
この子を愛そうとして、こころから可愛い…!とぎゅーっと抱きしめまくって、ニコニコ笑ってたあの日は何だったんだろう。
全然子どもが可愛いと思えないし、お荷物だとか、この子がいなければとか、迷惑かけやがってとか、そんなことを思う自分が怖いし、嫌い。愛したいのに愛せない。
自分が自分じゃないみたいになって、苦しくて仕方がない。
不登校や母子登校に悩むと、こういうふうにお母さんの心をどんどん蝕んでいきます。
まず、何で子どもが行けなくなったのかがわからなくて、迷宮入りしちゃうんです。
色々調べたり読んだり観たりして、一瞬はこれがうちには合っているかな?とか思うけど、
なんか違うし、誰かの成功例をみてやってみようとするけど、なんかうまくいかない。
やってもやってもうまくいかないということは、挫折経験をひたすら積み重ねてるってことですよね。
ずーっとやってはダメだった…を繰り返してたら、もう、自信なんてなくなります。
やってもやっても変化を見せてくれない子どもにムカつきもして、
こんなにやってるのになんで!
逃げるな!
ふんばれよ!
頑張れよ!学校行けよ!!!!
と思っちゃうものです。
でも、そんなことを言葉にしちゃったら、「親のくせに」「毒親」みたいに言われるんじゃないかと思って吐き出せない。二重で苦しい。
さらにご主人が自分の苦しさを全然わかってくれないとか、母親の子育てのせいにして「いつかこうなるんじゃないかと思ってた」と言い出すとか、おじいちゃんおばあちゃんがよかれと思って「こうしたらいいんじゃない」と色々意見を押しつけてくる。三重で苦しい。
さらに上の子下の子も不安定になってきたり、兄弟喧嘩が酷かったり、仕事に穴をあけまくって謝り倒すとか、辞めないといけなくなるとか、もう自分を保ってられないです。
消えてしまいたい…と思ったりもして。
毎日ギリギリの精神状態で、なんとか生きてる…みたいになったりもして。
これ、そのうち朝起きられなくなります。
感情がなくなっていって、表情も変わらなくなって、幸福感を全然感じられなくなります。
そうやって心が壊れてしまった後、お母さんも自分の人生を楽しく生きられないし、子どもたちもお母さんに愛されてる気がしなくて、いつも不安に駆られてしまうし、ご主人ともかみ合わないから夫婦の間に流れる空気もなんか変だし、子どもはそんな環境で育つことになるわけで。
それをわかっているから子どもに優しくしようとしても、ズタボロになったお母さんは限界を超えてるのでちょっとしたことで子どもに攻撃的になってしまう。
もう、ずーっとつらい。
ずーーっと報われない。
とにかく逃げ出したい。
…そんなお母さんの、避難場所になりたい。わたしはそう思ってます。
周りからみたらきっと私はダメな母親?そんなことは絶対にないです。
お母さん、ちゃんと毎朝子どもを起こして、ご飯作って、食べさせてるじゃないですか。
着る服もちゃんと洗濯してあげてるし、助けてと言われたら手を貸してあげてるし、常に子どものことを見て安心安全でいられるようにしてるじゃないですか。
そんなお母さんのどこがダメなんですか?
そんなこと言うやつがいたら私のところにつれてきてほしいです。
その時は、お母さんがどれだけ苦労してこられたか。あなたにこの苦しみわかります?て、私は大激怒します。
見えないところでちゃんとお母さんはやってんだよ!
子育てから逃げたいって思っても逃げられないんだよ!
文句言うなら代わりにやってみろよ!
全部背負う覚悟がないなら中途半端に口出しするな!!!
その「よかれ」は逆に相手を刺してるんだよ!!って。
あなたの心の避難場所
嵐の中でも外で子どもをおんぶして歩いている状態のお母さんには、とりあえず避難場所に逃げ込んで、あたたかい場所で休憩してほしいんです。
お母さん、疲れたでしょう。寒かったでしょう。心細かったでしょう。
もう、ここにきたら安全ですからね。服を着替えて、あたたかい飲み物をどうぞ飲んでください。
ここに甘い物もありますよ。大丈夫。嵐は必ず去っていきますから。
ここまでどんなに大変だったか、ちょっと話してくれませんか。
あなたのことを何もしらない私に。
周りになんて思われるかとか、えっ!そんなふうに思ってたんだと引かれないかなとか、普段の外でのキャラは…仕事では…とか、そういうのは全部気にしなくていいです。
あなたが普段かかわってる人たちに、私があの人こんなこと言ってましたよなんて言うことはありません。
というか言えません。会うことがないので。
だから、苦労した話、黒い感情、泣き声、なんでもいいので、話してください。
話しているうちに、気がつけば嵐が過ぎ去っていきますから…
こんなふうに、避難場所になりたいのです。
支援を受けたお母さんたちが最初に言うのは、「こうやって話を聞いてくれる人がいると思うと落ち着いてきた」ということなんです。
「今までずっと言えなかったことを話せるだけでも気持ちは全然違うし、今までだれも答えてくれなかった自分の疑問に答えが返ってきて、ちょっとだけ楽になった気がするんです」と仰るんです。
これはまさに、嵐から避難場所に逃げてきて、安心や安全を得られて脱力してる状態と似ているのかもしれません。
まずは安全地帯に身をおいてみる
不登校や母子登校をなんとかしたいけど、その前にギリギリのメンタルで今にも壊れそうな自分を誰か支えてほしい。
助けてほしい。
それが叶い、ちょっとだけ余裕がうまれて、子どもに優しくできたら、「あ、私にもまだこういう優しさがあったのか」と思えたり、子どもがにこっと笑ってくれると、「よかった。この子はまだ私を母親としてみてくれてる」とホッとしたりもして。
まずは、そんな避難場所でいたいんです。
こころが壊れてしまったら、色んなものを失います。
私は絶対に、お母さんにそうはなってほしくないんです。
まずは避難場所に逃げ込んで、ちょっと落ち着いてから、嵐で傷ついたおうちを建て直す。
MIKURU・MIRUの支援は、そんなイメージです。
建て直しの時に、その家にある大きな柱とか、大事にされてきた家財はそのままにして、
せっかくだから元通りと言わずにさらに快適に過ごせる家を作るみたいに、
お子さんの不登校や母子登校も、復学を目的に本来あったはずの個性やよさまでを壊して不自然な親子関係になるのをはよくないので、
「わが家らしいよね」という復学と、「あの頃は大変だったけど、おかげでみんながひとつになれたし強くなれたよね」と
思えるような幸せな状態を目指していきたいと私は思っています。
長くなるので、今回はこれで終わりたいと思います。
さいごまでお読みいただきありがとうございました。また次回のブログもお読みいただけると嬉しいです!
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