母子登校 なぜ起こる?

母子登校 なぜ起こる?

母子登校が増加しやすい時期は1年のうちに大きく分けて3回あります。

 

・4月の環境変化時

・ゴールデンウイーク明け

・夏休み明け

 

今回は、家庭教育支援歴11年の親まなびアドバイザーが、

長期休み明けにはじまりやすい母子登校について、現在Instagramにアップ中の『マンガでわかる母子登校』を用いて解説をしたいと思います。

長文になりますので、ゆっくり読める環境に移動してお読みいただけると幸いです。

 

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認知行動療法の観点から紐解く母子登校

MIKURU・MIRUでは、『認知行動療法』の考え方をベースにして、日々母子登校や不登校やお子さんの暴言・暴力などに悩まれている親御さんのサポートを行っています。

この認知行動療法という言葉、

なんとなく聴いたことはあるかも

と思われた方は多いのではないかと思います。

 

全国の書店には、色んな育児書が置かれていますが、『子どもが伸びる○○心理学』のようなタイトルの書籍が多い印象を受けます。

しかし、世の中の気軽に読める子育て・心理学系の書籍の著者の殆どが、心理学の専門家ではない人による『疑似科学的心理学』であると言われるくらい、いま世の中では本当に色んな子育て理論や心理学があちこちで提唱されています。

 

この心理学には、流派のようなものがあり、それぞれの考え・信念があります。

ある理論を提唱されれば、それを批判するように新たな理論が提唱される…という歴史もあり、流派によって考えが異なります。

母子登校や不登校なども、支援機関やカウンセラーによって意見が異なるのはそのためです。

 

私は家庭教育の専門家ですが、

これまで所属していたペアレンツキャンプにて、多くの不登校児童とその親御さん(ご家庭)を見てきた不登校の専門家でもあります。

朝、ご依頼があったご家庭に伺い、サポートをしようと思ったら「学校に行きたくない!」と泣き叫んでいるところからカウンセリングがスタートするということもありました。

しかし、何が学校に行きたくない理由なのかを落ち着いて聴き、受容共感的な姿勢で関わっていくと、

お姉さんとお話してたら、どうして自分が学校が怖いと思ったのかばかばかしくなった…。今から遅刻でも行けるかなぁ…

こんな風に、冷静さを取り戻して自ら顔を洗いに行き、遅めの朝ごはんを食べてランドセルを背負って登校していくお子さんの姿を見てきました。

 

私は「学校に行かないと勉強遅れるよ」とも、「学校に行かないとお父さんやお母さんが悲しむよ」とも言わず、ただその子の気持ちを聴き、そして考えを整理しただけです。

こんな風に、関わる大人の対応次第でその子が自ら「学校に行きたい」と思い、行動にうつせると、その子にとっての自信になっていくものと思います。

カウンセラーが直接お子さんと関わらなくても、親御さんがお子さんへの適切なかかわり方を知り、身につけていくことで、親御さんもお子さんもよい変化が見られるようになります。

この「適切なかかわり」は認知行動療法の理論からきており、MIKURU・MIRUの考える家庭教育のベースになっています。

 

認知行動療法は、精神分析や来談者中心療法とよばれる心理療法のように、心のなかを深堀りしたり、無意識などの内的な世界に目をむけません。

環境との相互作用に重点を置くというのが特徴です。

 

精神分析は、ざっくりと説明すると「過去の抑圧された記憶で自分の気持ちや行動が左右される」という考えをします。

過去の養育者との関係性までさかのぼり、愛着の問題と向き合うことがあるのですが、「もうかれこれ5年以上カウンセリングを受けています」という人もいるようで、とんでもなく時間がかかり、かつ掘り下げていく作業には終わりがないものともいわれます。

また、「今現在に目を向ける」ようなカウンセリングもあります。

例えば「つらい」と言えば、そのつらい現実をどう楽にしていくかという観点でカウンセリングが行われます。

しかしこの場合、母子登校などの悩みを抱えている状況では「目の前のつらい出来事をいかに取り除くか」が論点になりやすく、解決という道とは別のルートを辿りがちです。

 

認知行動療法の場合は、例えば母子登校という現状に対し、子どもの心を分析するようなことはせず、何らかの刺激(環境)に対する子どもの反応に注目します。

環境との相互作用に重点を置き、いかに『反応』が変わる環境づくりをしていくかという考えです。

過去に拙著『これで解決!母子登校』に対し、「母子登校や不登校を『解決』っていう表現がよくわからない。子育って正解のないものなんじゃないの?不登校が悪なの?」というご意見をいただいたことがありました。

書籍の中で十分な解説ができなかったため誤解を招いてしまったな…と思っているのですが、私は決して『不登校や母子登校が悪』『子どもは全員学校に行くべき』とは思っていません。むしろ、感覚過敏があるお子さんに無理やり学校に通わせたり、ギフテッドのお子さんに合わない環境に所属させるようなことは、かえって悪循環をうみだすだろうと思います。

大切なのは、その子にとって『悪循環にならないような環境づくり』です。

母子登校や不登校に悩むご家庭になぜ家庭教育のまなびを提供しているのかというと、『その子がその子らしく生きていく』ために『環境と反応の悪循環』を断ち切る必要があると考えているからです。

このマンガのように、親御さんを含む周囲が、お子さんに対して合わないアプローチを積み重ねてしまうと、子どもはますます自分に注目し、不安を膨らませて、自信をなくしていって負のループが作られてしまいます 😥

「自分なんて」「どうせ私なんて」「ママがいないと不安」「学校が怖い」

感受性が強い時期にこのような考えを抱え続けたまま成長していくことは、将来、精神的な不安定さにつながりかねません。

 

そして親御さんも、毎日の母子登校に心身ともに疲弊し、親子ともに潰れてしまうかもしれません。

このマンガのなかのお母さんも、決して子どもを傷つけたくて「早く教室に行きなさい」と言っているわけではありません。

お母さんもまた、母子登校の中で悩み苦しんでいるのです。

 

どんどん不安がふくらんでしまう理由

『環境と反応の悪循環』『環境との相互作用』について、一度漫画で整理してみます。

環境との相互作用による悪循環の図

子どもは、『自分自身の問題を言葉で表現することが難しい』といわれています。

そのため、

・何らかの悩みや抱えたストレスを身体症状に表すこと(頭痛・吐き気・腹痛など)が多い

・抱えている問題そのものの改善への動機がない・低い(問題を問題として認識していないため)

・助けを求めることが難しく、自分を責めてしまう

・助けを求めることが難しいことにより十分な協力を得られない(周囲もどうしたらいいかがわからない)

・どのような助けが必要かがわからないことで、本人に関わる周囲がそれぞれ必要だと思う関わりを持つことで、協力者や本人が混乱や対立を引き起こしやすい

このような悪循環を生みだしがちです。

 

また、日本は欧米のように個人主義ではなく、集団生活の中では協調性が求められます。

そのため、子どもは「良い子」であろうとします。

 

良い子であろうとするがあまり、「教室に入れない自分」を過剰に責め、自信がなくなる

自信がないから学校が怖い。学校に行けないと周囲は自分に注目する。

親はイライラしたり、自分への関心をなくしていく。

その結果、ますます複雑化してしまいます 😥

 

母子登校を学習という観点で捉えた場合(3タイプ)

ここまでは認知行動療法の観点で母子登校を捉えましたが、次は『学習』という観点で母子登校について解説します。

私たちはこれまで、様々なことを学習してきました。

失敗したり、成功したりしながら、環境に適応をしてきました。

 

例えば、新たに仕事をはじめることになったとします。

新しい職場に向かう際、初めは『環境に馴染むために必要なスキルや習慣』などが身についておらず、緊張しやすいです。

少しずつ環境に慣れていき、「この職場ではこういうスキルが必要なのか」「この職場の雰囲気はこんな感じなんだな」と学び、環境に馴染んでいきます。

しかし、この「学ぶ」段階で、「誤学習」や「過学習」が行われると環境に不適応を起しがちです。

未学習タイプ:新たな環境に馴染むまでの段階。1年生の1学期に多く見られる

 

誤学習タイプ:不安を感じた時の回避行動により不安をふくらませてしまっている

 

過学習タイプ:HSCやいい子であろうとする。過剰適応によりエネルギー不足になりやすい

 

家庭教育(家族療法)により子どもを取り巻く環境を変えていく

母子登校や不登校に悩んでいなくても、例えばお子さんが…

 

実年齢よりも幼い行動をとる

自立心が低い

依頼心が高い

子ども上位

協調性が低い

コンプレックスが強い

失敗したくない

母親と離れることへの強い不安

感情のコントロールが苦手

察してもらえないことへの強い不満

 

…このような面を持っていた場合、生まれもっての気質の場合もありますが、『環境と反応の悪循環』がおきている可能性もあります。

 

例えば、お子さんが察してもらえないことへの強い不満を持ちやすいお子さんで、親御さんはお子さんの言わんとすることを日頃から察してあげるやりとりが日常化しているとします。

そうすると、家庭内では親御さんとの関わりにおいて、「1言えば10分かってもらえる」状態なのでとても安心して生活を送れます。

しかし、学校で「1言っても10伝わらない」とするとどうでしょうか。

だれも私をわかってくれない…

と感じて、孤独になったり、「学校が怖い」となったりするかもしれません。

 

もしそのことがきっかけで母子登校になっていたとしたら、「自分の気持ちを相手に伝わるように工夫する」スキルを身につけさせられるような環境を作ってあげることで、母子登校が解決に向かうかもしれません。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

認知行動療法や学習の観点で母子登校を捉えてみますと、実は母子登校になっている理由はシンプルであることが多いです。

「精神的な不安定さ」や「不安の強さ」にのみ注目をしてしまうと、なかなか環境に目を向けることができません。

 

その結果、「どうして不安になるのか」「不安を取り除くにはどうすればいいのか」のような最初に書いたような時間のかかりやすいアプローチ(精神分析)に力を注いでしまって、登校状況の改善にも時間がかかりすぎることがあります。

(もちろん、過去に何らかの経験をしたことにより、それがトラウマになっている場合は精神面へのアプローチが大事なのでその点は誤解のないようにお願いいたします。)

 

MIKURU・MIRUの家庭教育支援はお子さんの復学を目指す支援ではありませんが、このように、認知行動療法の観点からアドバイスをしていくことで、状況が改善していきやすいです。

また、親御さん自身の認知のゆがみにもアプローチをしていくため、親御さん自身が「生きやすくなる」「悩みを抱えにくくなる(環境に対する反応の仕方を理解しているため)」ようになっていきます。親御さんやお子さんがこのように力をつけていくことで、この先に訪れる困難をも家庭の力で乗り越えられるようになると信じて日々サポートを行っております。

MIKURU・MIRUの家庭教育の考え方にご興味を持たれた方は、スタンドエフエムやほかのブログ記事もお読みいただけると嬉しいです。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

親まなびアドバイザー まいどん先生

 

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