― やる気がないのではなく、エネルギーが底をついている状態 ―
この記事では、無気力という背景を 「困りごとという視点」から整理しています。 原因を一つに決めるのではなく、 いま起きていることを 地図の一地点として捉えるための記事です。
① この困りごとを、どう捉えるか
何もしたがらない。
誘っても動かない。
好きだったことにも反応が薄い。
この状態を見ると、
「やる気がない」
「怠けている」
と受け取られやすくなります。
しかし無気力は、
意欲の問題ではありません。
多くの場合、
心や体のエネルギーが枯渇し、
次に動くための力が残っていない状態
としてあらわれます。
② よくある誤解
無気力に対して、
次のように言われがちです。
-
「甘えているだけ」
-
「刺激が足りない」
-
「好きなことならできるでしょ」
-
「怠け癖がついた」
ですが、
本当に怠けている人は、
何もできないことを苦しみません。
無気力の子は、
できない自分に
強い無力感を抱えていることがあります。
③ この困りごとが出やすい背景
無気力が続くとき、
次のような背景が重なっていることがあります。
-
長期間、緊張や不安が続いていた
-
失敗や評価へのプレッシャーが強かった
-
がんばることで何とか保ってきた
-
休むタイミングを失っていた
つまり、
エネルギー切れが起きている状態です。
④ 家庭で起きやすいすれ違い
無気力が続くと、
家庭では次のようなすれ違いが起きがちです。
-
何もしない姿に焦る
-
「いつまでこのまま?」と聞いてしまう
-
少しの行動に過剰に期待する
-
親も消耗していく
その結果、
子どもは
動けない自分を責めながら、
さらに力を失っていく
ことがあります。
⑤ 状態・特性とのつながり
無気力は、
次のような状態と重なって見られることがあります。
-
完全不登校
-
五月雨登校
また、
-
不安が強い気質
-
がんばり続けやすい特性
がある場合、
燃え尽きの形で表に出る
ことがあります。
⑥ 見直すと楽になる視点
無気力のときに必要なのは、
「やる気を出させること」ではありません。
-
休めているか
-
安心できる時間があるか
-
何も求められない瞬間があるか
回復が先、意欲はあと
という順番を意識するだけで、
関係が楽になることがあります。
⑦ すぐに判断しなくていいこと
-
将来の意欲を今決めなくていい
-
この状態がずっと続くと決めなくていい
無気力は、
回復の途中に必ず通ることのある状態
でもあります。
最後に
無気力は、
投げ出しでも、逃げでもありません。
もうこれ以上、
がんばれないというサインです。
ここで扱った視点は、全体の一部です。
他の視点も含めていまの状態を整理したい方は、こちらのページをご覧ください。