支援を受けてみて卒業までにわたしが感じたこと

haikei39

支援を受けてみて卒業までにわたしが感じたこと

ブログをお読みいただきありがとうございます!公認心理師のまいどん先生です。

今回は、MIKURU・MIRUの支援を受けられた親御さんからいただく様々なご感想をひとつのストーリーのようにまとめてみました。

支援を受けられたみなさんは、このようなことを考えたり悩まれ、そして支援を受けてみたご感想をくださっています。

どんなことを体験できるのだろう?と気になっておられる方がいらっしゃったら、よければご参考になさってください(*^_^*)

 

悩みの入り口

こどもが学校に行きたがらなくなった。

学校を休みがちになったり
母親の付き添いがないと行けないといったり
朝になるとお腹がいたくなったり頭が痛くなったり
授業を嫌がったり
給食を嫌がったり
先生が怖いと言ったり
友達にいじわるされたと言ったり
あんなところ地獄と言ったり
行けばケロッとしていたり
宿題を嫌がったり
妹や弟に意地悪したり
赤ちゃん返りみたいなのがあったり
分離不安があったり



あげだしたらキリがない。

そんなタイミングよく体調が悪くなるわけないでしょ。
きっとはじめての小学校生活に、クラス替えに戸惑って慣れてないだけなんだわ。

ここで休んでいいよって言ったら不登校になっちゃうかも。この体調不良の訴えは嘘じゃないかな。ズル休みしたいんだよ、きっと。
だから、無理矢理にでも行きなさいって言うし、学校に行かせる。行けばなんか元気に帰ってくるし。

 

なんだかうまくいかない。どうしたらいいの?

昨日は「おやつにだいすきなゼリーを買っておくよ」と言ってうまくいったけど、今日はダメだった。
…あれ?どんどん子どもが元気なくなってくな。無理につれてくのが難しくなってきた…
脅したり、物で釣ったり、褒めたり…ひととおり母子登校やら不登校やらのブログとか動画でみた、よく言われてることやってみたけどうまくいかない…

そして私は沼にハマった。
深くて抜け出せない。

わが子がどんどんおかしくなってく。
子どもは自分に自信がなくなって、すぐにキレるようになり、私を叩くし暴言はひどい。わがままが酷くなったし、ちょっとしたことに不安がって怯えるようになった。
お友達とも会おうとしなくなったし、学校の話を嫌がるようになった。
パパじゃだめなんだ、ママじゃないとだめって言って、私から離れられなくなった。

0歳から保育園に入れて、寂しい思いもしただろうに、それでも園では楽しそうだった。
むしろたくましく育ってきたって思ってたのに、それなのに、どうして?
 私は色んな本を読みあさった。そこで出会ったのが母子登校本だった。

boshitoko

なるほど、年齢相応の自立か…。そういえば、こういうことはあちこちで書かれていたなぁ。
たしかにうちは子どもを幼く扱ってたのかも。
うーん。でも、本当にそれだけが理由?こんなに大変で大暴れしてるのに?

…でも、もう限界なんだよなぁ…。本当に疲れちゃった。

 

ちょっとやってみようかな

ちょっとやってみようかなぁ…よくわからないけど…
とりあえず相談をしてみた。
なんだこれ、すごい細かく聞いてくるな。
スクールカウンセリングとはちょっと違った。
小児科とか心療内科ともちょっと違った。

何が違う?
なんだろう…。

一緒に悩んでくれてる感じ?
この人についていけば私の悩みが解消されそうな気がする。
ここまで私の苦しさをわかってくれたのははじめてかも。

そうそう。まさにそう。
言葉にできなかった、私の子どもへの考えをうまく整理してくれた。

この先生、子どものことを否定しなかったし、私のことも否定しなかった。
だけど、こうなった原因は、あちこち相談してみて一番ストンとおちた。目から鱗とはこのことか。

でもなんだかよくわけらないけど、支援というのを受けたら、今の苦しみから解放されそう。

母子登校も、片足つっこんでる不登校も、もしかしたら…。

 

ええい。受けてみよう。自分たちだけでやってもうまくいかなかったんだから…

そうして支援を受けてみた。

親子の会話を毎日送る。
思ったより大変な作業だった。

でも、これまでなにやってもダメだったんだもん。
これくらいしなきゃだめなのかも。
これをやれば状況が変わるなら、やっていこう。
久しぶりに希望をもてたんだから、やってみよう。

ちょこちょこと痛い指摘が返ってくる。

ははは、そうかぁ。
こういうのがダメだったんだ。
やっぱりねって思うところもあれば、えっそうなの?!と思うところもあった。

正直反発したい自分もいるけど、でも、何やってもダメだったんだし、受け止めなきゃな…。

そうか…私、子どもにそんなふうに関わってたんだ…

子どもはそんなふうに私をみてたんだ…。

 

支援をうけはじめてすぐのころ

 今日は子どもを心から憎いとおもった。

かわいくない。
全然かわいくない。

保育園の時はあんなにもかわいかったのに。
いとおしくて、かわいくて、私の宝物って本気で思ってた。

なのに、目の前にいるこの子はなに?

ちょっと思い通りにならなかったからって、「うまれなきゃよかった」って?

「ぜんぶママのせい」
「ママなんかきらい」
「ママ消えて」
って言われた。

こんなにも頑張ってる私に、しかもあなたのために頑張ってる私に、そんな仕打ち、ある?

なんでそんなに叩かれなきゃいけないわけ?やってらんない。いますぐこの子のあたまを思いっきり叩きたいくらい。
言っちゃだめな言葉がでかかってる。

いや、それだけはだめ。
絶対いっちゃだめ。

 

…あれ?支援受ける意味あった?

 どういうわけか、子どもが行き渋らず最近学校にいきはじめた。

相変わらず私が門まで送ってく毎日だけど、なんかうまくいってる。

あれ?これ、もしかして支援受けなくてもこうなってた?

どんどんよくなるぞ?
あれ?これ、このままよくなってくんじゃない?

 

そんな甘くなかった。そして…

 …甘かった。

学校でちょっとしたことに躓いたみたい。
行きしぶりがまたひどい朝に逆戻りした。

えーっと、こういう時、親はどうすりゃいいんだっけ。
しっかり親子会話つけて、アドバイスもらわなきゃ…

ある日、先生のカウンセリングを受けてきてみて、一番衝撃を受けたというか、私の今までの子育てそのものの価値観をひっくり返された感じがあった。

今まで必死に心理学とか、教育論とか、不登校にはこれってやつとか、母子登校にはこれってやつを片っ端からやってきてたけど、結局それって、子どものことみてなかったんだって…。

子どものことを発達障害じゃないかとか、精神的な病気かもって疑ったのとか…。

全部矢印は自分に向けられてた。
子どものためって思ってやってたけど、あの頃の私は、自分が楽になりたいだけだったんだ。

子どもの話を聞いてるつもりだったけど、ちゃんと聞けてなかったんだ、私。

 子どものことをグチグチ言う私の話に一通り耳を傾けたあと、先生はこう言った

「あの子は私のことをバカにしてる。私を下にみてる。私のことをわかってくれない。傷つくことばかり言う。…この感覚、お子さんもまったく同じようにお母さんにも思ってるのかもしれません」

衝撃だった。
胸がえぐられるように痛かった。

だけど…。

私、逃げてたんだな。
自分からも、子どもからも。
楽なところに意味付けと結論付けをしてた。

自分を冷静にみる元気もない。寝れない、くるしい。
でも、どんどん色んなことがおきて。

ひとつふたつまえの失敗をいつまでも引きずって。

それを消化できてないのにまた新たに何かがのっかかって。

対処できてない自分を周りは冷めた目で見てるんじゃないかと思って、自分に自信をなくしていった。

 そうか…。
私、自立とか復学がとかいう前に、子どものことちゃんと見てなかった。

まだ小さいうちのこ。
まだ8歳。

自分の気持ちを適切に言葉にできなくて当然なんだ。
言いたいことをちゃんとことばにできないから、荒れてたんだ。
そういうしんどさをわかってほしくて荒れたのに、私がわかろうとしなかったし、なんなら疎ましいと思ったし、冷たくかかわってしまってた。

だから私に当たってきてたんだ。あの子。

 

何となく「ひとりで学校に行けない」の本当の理由がわかったような気がしてきた

わかってほしい。
言葉にできない。
自分は毎日学校に行くので精いっぱいなんだよって。
もっと話聞いてって。

そう言いたかったんだ…親である私に…

 先生からは、観察が大事だと教わった。

こう考えると良いよ、関わるとうまくいくよ。
…みたいな考え方とか、テクニックを教わった。

だけど、基本的にはケーススタディ。

日々起きたことからどうするのがよかったかのフィードバックをひたすら受けた。

何回も、何十回も、何百回も。
繰り返し、フィードバックを受けて、落ち込んで、励まされて、慰められて、笑って、泣いて…。

状況説明のときは、何度も質問をされた。
はじめはその質問、いる?なんて思ってたけど、たくさん質問されて、最後の最後に『こういう考え方できる気がしますけど、どうです?』って言われると、すべてがつながって「ああーっ!」ってなる。

そんな別の角度からも物事を見たらいいんだ。そうか、私は子どもからの話に一点からしか物事をみれてなかった。

子どもがなぜ自分にこういう話をしたのか、表現したのかよく考えてなかった。

子どもが学校に行かないのがつらい。
子育ての自信も失って、私はもうどうしたらいいかわからない。
ちょっとでも状況がよくなったら。
ちょっとでも私のことを理解してくれる人と出会えたら。

そう思って、あちこち調べて、たどり着いた先生のカウンセリングを受けてみた。

半信半疑で支援を受けてみて、こんなにも手厚くサポートをしてくれて、寄り添ってくれるんだって驚いた。

いわゆる教科書通りの子育てっていうか、テキスト読み込んで実践して~みたいなものでもなかった。
一応型みたいなのはあるし、教わったけど、それは本当に初級…いや、入り口でしかなくて。
支援でトコトン鍛えられたのは、子どものことをみる観察力と、共感理解の仕方と…

自分自身と向き合うってことだった。

 

「どうかかわれば正解なのか」の答えを出すためには自分と向き合う必要があった

自分と向き合う。
かんたんなことじゃなかった。

子どもへのいらだちは、子どもが自分に似てるからだったり、自分がプライドもって乗り越えたことから子どもが逃げようとしてたからだったり、保育園時代みたいに言うことを聞かなくなったからだったり、自分を否定されてる感覚になってたからなんだって気づいた。

そしてどうしてこんなにも子どもとうまく関われないのかっていえば、そもそも自分の親とうまくいってなかったのも大きい。

私、親に話をちゃんと聞いて貰ったことがなかった。
感情を共有するってこともなかった。

先生との電話では色んなことを教わったし、カウンセリングが傷ついた心を癒してくれた。

『大丈夫。うまくいくから』っていう感じとか、『あなたはだめじゃない。失敗してもいい』という感じとか、時に厳しくズバッと言われて落ち込むこともあるけど、まるでもうひとりの自分の親みたいな、パートナーみたいな、不思議な存在。

 

支援を受けて1年半の月日が経ち…

支援をうけて、子どもは気がつけば学校にひとりでいけるようになった。

振り返れば、特別大したことはしてないのかも。

だけど、うちは色んなことが大きく変わった。

夫婦での会話が増え、
子どもが自分らしく生き生きしだして、
子どものことを認められるようになって、
自分のことを客観視できるようになって、
どんなときでも、自分には味方がいるって思える感覚があって。

不器用でいい。うまくやろうとしなくていい。
うちはうちのよさを残したまま、わが子に育ってもらえたらそれでいい。

この子も将来親になるんだろう。もしあの時、私はあのまま子どもをわかろうとせず、抑えつけ、自分とも子どもとも向き合おうとしてなかったら。

この子は将来子育てで、私とおなじことを子どもにしてる未来を歩んでたかもしれない。
いや、先のことなんて、わからないんだけど。

でも、少なくとも、あのころの私の子育てより、この子はうまくやれる気がする。

そうやって、愛や想いを紡いでいく。子育ては、そういうものでいいのかもしれない。

そういう答えが出た私は、そろそろ先生の支援を卒業しようかなと考えたり、もう少し続けようかなと考えたりと、ちょっと揺れている。

また電話で話を聴いてもらいながら、自分のこころにもきいてみよう。

どうしたいか。どういう自分でありたいかって。

 

 

まとめ

今回は、最初に書かせていただいたように多くの親御さんが辿る道をストーリー形式でまとめてみました。

いずれは支援をご卒業される日がやってきます。

子育てには答えがないもので、支援の中で私が毎回親御さんの代わりにどういう選択・判断をするのがベターなのかアウトソーシングをしていただいてお答えするというスタイルのままで最後の卒業の日を迎えてしまうと、きっと親御さんの中には不安が残り続けるだろうと思います。

アニメのほうのドラえもんとのび太くんの関係に似ているのかもしれません。

ですが、めざしたいのは映画『かえってきたドラえもん』のほうで、最初はひみつ道具的なアドバイスを受けていただきながらも、カウンセリングを通してご自身と向き合っていただき、のび太が「ジャイアンに勝たないとドラえもんが安心して未来に帰れない」「自分のことを心配している相手に、強さや困難の乗り越え方を見せることで安心させることができる。それが自分が考えた答えであり、正解なのだ」と考えたのと同じように、「こういう自分。こういう親。こういう姿勢でありたい」と答えを見つけていただくことです。

支援を受けても、支援から離れてみたら不安でいっぱい…にはなってほしくないと思っていますし、せっかくですから親御さんの価値観がガラッと変わるような体験もしてみていいただきたいと考えています。

 

MIKURU・MIRUの支援は、どうしたら子どもが自立できるか・母子登校や不登校が解決されるか…という『答え』のみではなく、カウンセリングを通じて自分のこころとも向き合ったり、話を聴いてもらった時の心地よさを感じたり、親御さんの変化によりお子さんやご家庭そのものの雰囲気が変化していくというような『体験』をしていただけるものと考えています。

「支援を受ける前と後とでは印象が全然違う」「ここまで支えてくれるとは思わなかった」「こんなに手厚いとは思わなかった」と仰っていただく方が多いのですが、これもまた体験なのだと思います。受けてみないと分からない良さや悪さがあるだろうと思いますが、もしも支援を検討・比較されている方がいらっしゃれば、参考にしてみていただけると幸いです。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいとおもいます。

また次回のブログにてお会いしましょう 🙂

まいどん先生(公認心理師)

 

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