行政の不登校支援が成果を出せない、本当の理由。

行政の不登校支援が成果を出せない、本当の理由。

行政の不登校支援の問題点は、徹底的に「子どものすべて」をみようとしないところにあると、わたしは思っている。

あえて「その子」ではなく「子どものすべて」と表現するけれど、みなさん、不登校ってどんなことを想像します?

繊細な子(HSC)、いじめられてる子、勉強が苦手な子、怠け癖のある子、発達障害、ボーダー(知能境界域)、何かしらの精神疾患(不安症、小児うつなど)、外国籍の子、被虐児、ヤングケアラー…。

ざっと思い浮かぶのは、こんなところでしょうか。

 

行政は、いまあげたような子や家庭の相談を受け、学校現場でもできる限りのことをやっていきましょうって言うて頑張って取り組んでるんですけれど、もうね、全然やってもやっても不登校って減らないでしょ。むしろどんどん増えてる。

文科省がもうすぐ最新のデータを公表するけれど、おそらく今回も増えているはず。

 

スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)を増やしても、校内フリースクール(スペシャルサポートルーム)を設置しても、オンラインサポートをしても、通級を頑張っても、減らない。なぜか。それは、支援の枠組みが「子どものすべて」を見ようとしていないからです。

行政の支援は、「教育」「福祉」「医療」に分かれています。学校が教育を担当し、支援センターが福祉を、医療機関が診断と治療を。

一見、役割分担が効率的なように見えます。

 

でも、子どもはその中で分割されてしまうんです。

たとえば、学校では「出席日数」医療では「診断名」福祉では「家庭環境」というふうに。

それぞれが部分さ見ているけれど、誰も全体を見ていない。そして、その「全体」をつなぐべき場所…家庭が、疲弊しています。

ここで言う「すべて」とは、性格や能力の話ではありません。

その子が生きてきたすべてのことです。

 

家族関係、親の生い立ち、家庭内の力学、兄弟構成、親の働き方、家計の不安、親の実家との関係…。それらがすべて絡まり合って「いまの子ども」を形づくっています。WISC検査の数値や医師の診断だけでは見えてこない部分。

そこを見ようとしなければ、本当の意味での支援にはならない。

 

ジェノグラムを用いたりしながら世代をこえて繰り返されるパターンを知らないとうまく支援はできないし、親子関係だとか、親の仕事だとか、親と実家の関係だとか、そういうのを把握しないことには、不登校は減らない…は言い過ぎかもしれないけど、そういってもいいくらい。

心を数値化し、行動を分類し、ラベルを貼り、マニュアル化する。支援者は「問題を修理する人」になり、子どもは「修理すべき対象」になってしまった。

 

でも、人は、部品じゃない。子どもは、システムじゃない。「支援すれば動く存在」ではない。

あわない薬を出されて飲んだって一向に良くならないのと同じで、一生懸命できることをやっても、根っこが見えていなければ効果は得られないんです。

 

ある小学3年生の男の子。夏休み明けから「お腹が痛い」と言って登校を嫌がるようになりました。

学校は「発達グレーなのではとお母さんが以前相談してくれていましたが…不登校は二次障害かもしれません」と言い、

医師は「不安症。発達グレーも、まあ、あるかな」と言い、母親は「どうすれば行けるようになりますか。この子は学校が無理な子ではないはず」と。

 

どれも間違っていません。

でも、誰も子どもの声を聴いていませんでした。

 

実はその家庭では、父親が単身赴任に出て1ヶ月。

母親は1歳と小3の子育てと仕事で疲れ、夜中に泣きながら洗濯をしていた。

加えて実母の認知症の進行や、父親との不和。

 

そんな中での、小3の男の子の不登校。家庭への支援をしている身としては、ああ、なるほどねとなる。

行政が「相談室を設置しました」と発表するたびに、私は思うんです。

……で?子どもが来たからといって、それが支援になっているとは限らない。

話を聞くことが目的になり、理解した気になる支援が量産されている。

「結果出てる」って支援してる側の意見じゃない?その子から感想もらった?家庭から感想もらった?本当に必要なのは、「子どもを治すこと」でも、「学校に戻すこと」でもない。

「誰ひとり取り残さない」とは、その子だけを助けようとしても、家庭の関係が変わらなければまた同じ苦しみが訪れる。

だからこそ、家庭教育支援という言葉には、本当は深い哲学がある。

 

「家庭を教育する」ことではなく、「家庭が支え合い、共に育ち合う場に戻る」という意味であり、家庭の力が強い地域を、ひいては国を作るんだとも思う。せいぜい「ちょっと学校に来られるようになりました」「相談に来ることが増えました」…それが支援のゴールでいいのか。

なんのための支援なのか。なんのために不登校の子どもたちとかかわるのか。「誰ひとり取り残さない支援」って、なんなんだろう。

 

 

それでは、今回はこれで終わりたいと思います。

さいごまでお読みいただきありがとうございました。また次回のブログもお読みいただけると嬉しいです!

まいどん先生(公認心理師)

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