ライオンタイプへのかかわり方

今回は「子ども上位型」のライオンタイプについて解説をしていきたいと思います。

この記事はこんな方におすすめ

  • 親が子に叱ってもあまり響かない
  • 親子の上下関係が逆転している気がする
  • 子どもは親が子の言うことを聞かないと癇癪を起したり暴れたりする

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ライオンタイプとは

特徴

 

ライオンタイプは親子の上下関係が崩れていることから親は子の言いなりになっている傾向にあります

 

子どもの状況

 

・親が叱っても反省の色が見えないことがある

子どもが悪いことをした時は、時には注意をしなければならないですね。

しかし、「叱っても全然響かない」「注意しても聞いてくれない」場合は親としても大変疲れますよね。

 

例1

 

こら!ごみをポイ捨てしたらだめだぞ!
ふんっ!(プイっとそっぽを向く)
聞いてるのか?ポイ捨てはだめだ。ちゃんと拾ってごみ持ち帰りなさい!
しらない!パパが拾えば!(走って逃げる)

 

例2

 

あっ!だめよ!おやつはさっきあげたでしょ!それは明日おばあちゃん家に持って行くやつだからそのお菓子は開けないで!
ふんっ!しらない!(開けてしまう)
こらっ!もう晩御飯なしだからね!
これ食べるからべつにいいもん!

…と、このように、親が子に注意をしても話を聴いてくれなかったり、返事があっても「はいはいわかりましたよ」的な返事が多いのが特徴です。

 

・親が子の召使い状態にある

親が子の召使い状態とは、例えば…

ママ!お茶!
はい、お茶(お茶をいれて渡す)
ママ!お菓子!
はい、お菓子(お菓子を選んで渡す)
ママ!リモコン!
はい、リモコン(リモコンを探して渡す)

…とこのように、親が子の言いなり状態にあることが多いです。

なぜこうなってしまうかについては、多くの場合は親が子の言うことを聞かないと子が「不機嫌になるから」「癇癪を起すから」「暴れるから」「暴力を振るわれるから」「暴言を吐かれるから」ということが殆どです。

親御さんも「できれば言いなりにならないほうがいいのはわかっているけれど、後で面倒になるくらいならば言うことを聞いておいた方が楽と思ってつい言うことを聞いてしまう」ということをおっしゃる方が多く、「よくないこと」と自覚はあるけれどもどう抜け出せばいいかわからない状態にあることがあります。

お子さんが小学校低学年のうちはある程度対応を組み立てたものをお伝えして実践していただければ癇癪や暴れるといった行為はなくなりやすいのですが、高学年になっていくとかなり対応が難しく、かつ長期戦になる可能性が高いです。

(家庭内暴力のことにまで触れて書くと長くなってしまうので、今回は小学校低学年のケースに絞って書かせていただきます)

 

・親への依存心はどちらかと言えば低い傾向にある

 

ラッコタイプなどと比べてみても、ライオンタイプのお子さんは比較的「自分のことは自分でこなせる」「親が近くに居てもある程度のことは自分で解決できる」傾向にあります。

ではなぜ母子登校になってしまうのでしょうか。

それには「依頼心」「支配欲」が関係しています。(依頼心についてはラッコタイプの記事をご覧ください。)

支配欲とは、文字通り人を支配したい欲望のことで、相手を自分の意のままに人を動かしたいと思う状態を指します。

支配する側とされる側は同等の関係ではなく、従属の関係になり、支配する側は支配される側に、文句も言わず従うことを求めてしまいます。

先ほど「親が召使い状態にある」というところでも触れましたが、このタイプの子は「親のことをコントロールしたい」という欲を強くもっており、親が思い通りにならなければ暴れてでも言うことを聞いてもらおうとする特徴があります。

なぜこうなってしまうのかについて理由は様々ですが、「自分に自信がないから」「親に構ってもらいたいから」「親への見捨てられ不安」などが多い傾向にあります。

 

母子登校の様子

ママ!こっちにきて!
ママ!もう!早く来い!
ママがいないから私学校に行けないんだけど!早く来てよ!ついて来て!
…(困惑)

 

 

ライオンタイプの母子登校は「ママがついてこないから学校に行けない」と言ってお母さんに一緒に来るよう子が親に命令をしてスタートすることが多いです。

親御さんとしても『私がついて行けば学校に行けるのなら仕方がない…』と受け入れているケースも多く暴れてほしくないという親御さんの恐怖心をどう克服するかという点もポイントになってきます。

 

まずはここから

ライオンタイプのお子さんの場合は、「お母さんと離れることへの不安」から母子登校がスタートしていないことから、まずは親子の関わりを変えていくことがポイントとなることが多いです。その場合は、以下の2つを意識してみるとよいでしょう。

①親が子どもの言いなりにならないように心がける

②親子の上下関係を意識したやりとりを心がける

例えば先ほどの例でいえば…

ママ!お茶!
ん?お茶がどうしたの?
お茶って言ったら普通いれるでしょ!いれてよ!
ん。それはお願いする態度ではないよね?
いいからいれろ!
ううん。ママはそんなきつい言い方されたらお茶をいれてあげたいと思えないよ
…。…いれてください…
わかったよ。そんな風に落ち着いて言ってくれれば助けてあげられるよ

 

…というふうに、高圧的できつい言い方をされても、親は動じず堂々とした態度で対応をしてみるとよいでしょう。

また、「そのお願いの仕方では助けたいと思えない」「そんな上から言われたら、余計に手伝いたいとは思えない」ということを伝えていくことも大事です。

子どもはきつい言い方をする →「親は言いなりになる」という成功体験を積む →きつい言い方をすれば人を支配できると(無意識的に)学んでしまう

という図式が完成してしまうと、家庭内のみならずお友達に対してもこういったきつい言い方で相手を支配するコミュニケーションの取り方をとるのが当たり前になりがちです。

 

まとめ

ライオンタイプの母子登校の場合、親御さんのお話を聴いていますと「自分の子育てに自信がない」「これまで甘えさせられなかったからその反動で親にきつい言い方をしていると思って受け入れる努力をしていた」「愛情不足だと思っていた」とおっしゃる方が多いです。

しかし、実際に分析を進めてみますと、愛情不足だったケースは見たことがありません。

むしろお母さんはこれまで一生懸命お子さんに向き合ってお世話をしてきていることが多く、料理もお掃除も十分すぎるほど頑張っている方が殆どでした。

子どもと同じ目線で関わろうとするあまり、親子の上下関係が逆転していることに気づいていなかったという方もいらっしゃいます。

毎日コツコツと対応を積み重ねていくことで変化がみられると思いますので、もし「うちはライオンタイプの母子登校かも…」と思った方で、家庭教育にご興味がありましたら、是非取り組めるところから実践してみていただければと思います。

親まなびアドバイザー まいどん先生

 

↓ほかの母子登校5つの動物タイプについてはこちら↓

・ラッコタイプ

・ペガサスタイプ

・アライグマタイプ

・カンガルータイプ

 

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