今回は「神経質傾向型」のアライグマタイプについて解説をしていきたいと思います。
この記事はこんな方におすすめ
- 子どもが神経質傾向にある
- HSCの傾向がある
- 子どもが繊細で傷つきやすい性格である
- 「発達障がいのグレーゾーン」と言われたことがある
「人一倍敏感な子」「ストレスをため込みやすい」「完璧主義」「(様々な)感覚が過敏」…こういった傾向にあるお子さんは、もしかするとアライグマタイプかもしれません。
書籍のなかでは最も読者の方の意見が割れたのがこのアライグマタイプについてでした。
「失敗をさせたほうがいいって、発達障がいの子のことを配慮していないじゃないか」「親の対応うんぬんでどうこうできることじゃなくない?」という厳しいご意見もいただきました。
私自身も支援を通じて、アライグマタイプのお子さんへの対応や母子登校を乗り越える対応の組み立てはかなり悩みます。
ただ、書籍の例はあくまでも「ラッコタイプ」のお子さんをベースとした物語になっており、「発達が気になるお子さんへの関わり」でも「発達が気になるお子さんへの母子登校解決への道のり」でもありません。
母子登校はそもそも色んなケースがあり、型にはめて対応をお伝え出来るものではないのが前提です。
編集の方とも書籍では「極力どの方が読んでもわかりやすいように」ということで描き進めました。
このページの内容では、書籍では書ききれなかったことを補足させていただくような内容になっています。
👇こちらもあわせてご覧いただけるとよりわかりやすいかと思います
アライグマタイプとは
特徴アライグマタイプのお子さんは神経質傾向にあり、失敗を極端にいやがります。
ストレス耐性が低く環境変化が苦手なのが特徴です。
子どもの状況・繊細で、極端に落ち込みやすく一度落ち込むとなかなか立ち直れない
…とこのように、些細なことに対しても過剰に反応をしたり、極端に落ち込んだりプチパニックになりやすく、立ち直ったり気持ちの切り替えに時間がかかりやすい。
・新しいことにチャレンジすることを極端にいやがる
アライグマタイプのお子さんは、完璧主義であるがゆえに「成功するとわかっていることしかやろうとしない」傾向にあったり、「新しいことにチャレンジするのが怖い」と感じやすいです。
「やってみないとわからないのに」と思うことでも、初めから「自分には無理」と決めつけてしまうことも。
・こだわりが強く自分が納得しないと行動を止めることが難しい
ほかには「自分ルール」が存在していて、それを乱されるとパニックになったり感情的になりやすい傾向もあります。
母子登校の様子
…と、先々の不安が先行したり、自分に自信がもてなくなり
と母子登校を希望してくることが多いです。
「先々のことを読める力」というのは、私は素晴らしい力であると考えており、繊細さんなお子さんは精神的な幼さがありながらも大人な視点で物事を見れていると感じます。
「先を読める力」は尊重しつつ、
「(漠然とした)不安をどう取り除いてあげるか・減らしてあげるか」がポイントになってきます。
まずはここから
アライグマタイプのお子さんの母子登校解決に向けて
①(その子の特性を重視した上で)成功経験を多くつませつつ、失敗経験をつませられるところは積ませていく
②「不安なことが必ずしも起きるわけではない」ということを親子の関わりで気づいてもらう
①については、「成功経験をたくさん積ませてあげること」が大前提であり、その上で「失敗経験も大事」ということもお伝えしておきたいと思います。
コンパスメソッドのうちのひとつである「成功経験と失敗経験のバランスを考える」でも書かせていただきましたが、お子さんの特性を意識した関わりが大切です。(以下抜粋)
>ここまで成功経験と失敗経験について解説をしてきましたが、お子さんの特性によっては失敗経験を積ませすぎるとかえって自信を失わせてしまう可能性があるので注意が必要です。なぜなら特性的に、以下のような傾向がある子がいるからです。
・失敗の記憶が残りやすい
・失敗(先)を予測できない
・立ち直りに時間がかかる
・失敗に対してリカバリーができない
このような特性を持った子に、「ガンガン失敗させる」は逆効果になることが往々にしてありますので注意をしましょう。
その場合、親や大人はどうかかわったりサポートしてあげるかについては下記の通りです。
・成功経験がつめるよう誘導してあげる
・失敗した時の悔しさをしっかりと受け止め共感してあげる
・「失敗は恥ずかしいことではない」と伝え続ける
・お手本を見せてあげたり一緒に乗り越えようとする
生きているうちに失敗を避けて通ることはできません。大事なのは「失敗に対する不快な感情をどう一緒に解消していくか」です。
どうしてもアライグマタイプのお子さんを持つ親御さんは「失敗させたら自信を失わせてしまう」ということが怖くなり、親自身もチャレンジを避けすぎてしまって「成功経験を積ませることも少ない」ということがあります。
また、他の子と比べてしまうことから子どもの失敗に過剰反応して「なんでこんなことで泣くの!」「こんな失敗くらいなんてことないでしょ」と感情をぶつけてしまうこともあります。そのような関わりにより、子が「チャレンジを嫌がる」「失敗に過剰反応する」傾向になっていきやすいので注意が必要です。
②については、「根拠のある不安なのか」「漠然とした不安なのか」を見極めて関わることがポイントです。
不安が強いお子さんの場合、多くは漠然とした不安を抱えがちです。
本人も「なぜ不安に思っているのかがわからない」ことが多く、「怖い」しか言ってもらえないと親も学校の先生も何をどうしたらいいのかがわからない…ということもあるでしょう。
もし「絶対にうまくいかないことが分かっているので不安」ということであれば、とりのぞいてあげたほうがいいことなのであれば学校に連絡をして環境調整をしたり、親がフォローしてあげたほうがいいでしょう。
もし「漠然とした不安」ということであれば、「もしそうなってしまったらどうすればいいか」と対応策を前もって親子で決めておくことで少し緩和されるということもあります。
いかに不安を弱め、かつ自分に自信をもってもらうかがアライグマタイプのお子さんの母子登校解決のポイントとなります。
いかがだったでしょうか。このブログの内容がどなたかのお役に立てれば幸いです。
親まなびアドバイザー まいどん先生
↓ほかの母子登校5つの動物タイプについてはこちら↓
・ラッコタイプ |
👇応援よろしくお願いします!!
にほんブログ村