「ひとり暗いトンネルを歩いているようだった」不登校・母子登校を経て…
ブログをお読みいただきありがとうございます。
MIKURU・MIRU代表 公認心理師の山下です。
今回は、支援を卒業された親御さんからいただいたお手紙を紹介させていただきます 🙂
小1 女の子 不登校・母子登校の状態に悩まれご相談をいただきました
いよいよ本格的な暑さがやってきそうな時でした。
親御さんから、一通のご相談LINEをいただき、お電話にてお話をさせていただきました。
最初のお電話というのは、まったく親御さんのこともお子さんのこともわからない状態でお話を伺うので、私はいつもかたちのない何かを、質問を重ね、お話を聴きながら、少しずつかたちにしていくイメージでいます。
そしてきっと、お電話をいただく親御さんも、「山下ってどんな人間なんだろう」「わが子のことをどんなふうにみるのだろう。気になる。そして、ちょっと怖いな」と思ったりもするのだろうと思います。
もしも、自分が思っているよりも子どもの状態が悪かったら?
もしも、私が受け止められないようなことを言われたら?
私だったら、きっとそんなことが気になって、怖いという気持ちと、「でも前に進まなければ。何とかせねば」という気持ちとで電話をするのだろうと思います。勇気を出して、お電話をくださっていると思いながら、じっくりとお話を聴かせていただきました。
お母さんが頑張りすぎで、ストレスで勝手に涙が出てきてしまうほどの状況であること。
お嬢さんが幼児退行のようになったり、弟に意地悪になったり、癇癪が酷くなってしまっていること。
学校やSCに相談をするものの、なかなか解決に向かえるようなアドバイスがもらえないこと。
実はこのようなケースはめずらしくありません。
ご相談をいただく多くのケースが、このようになっていて、親御さんがたは『まるで暗闇にいるようです』と仰います。
あちこちに転がっている『母子登校や不登校の対応はこうすればいい』みたいなものは片っ端から見つくしているし、試してみて、それでもダメ。
もう疲れた。もう頑張れない。だけど投げ出せない。逃げられない。つらい、どうしよう、不安、心配…
みなさんそんなふうに、沢山調べて、悩まれて、そしてご相談をいただきます。
『子育てのことで第三者を頼る』というのは、かなり勇気がいることだと思うんです。自分の家でのやりとりを他者に伝えるって、かなり抵抗があると思います。そういった取り組みをするには、カウンセラーへの信頼感がないと、なかなかやりとりそのままを伝えるってできないと思うんですね。
そういう意味では、「支援を受けてみたいと思います」とお申込みをいただくたびに、『山下に賭けてみよう』と思ってくださったのだろうと思い、私も覚悟を持ってお引き受けしています。
個人情報の問題で細かいことは書けませんが、お手紙を下さったお母さんとは、たくさんのやりとりをさせていただきました。
時に一緒に傷ついて、怒って、苦しんで、笑って…と、たくさんの感情を共有させていただきました。
支援を受けてくださったご家庭のお子さんは、私にとっては親戚の子や妹・弟のようにとても近い存在のように感じられていて、成長していく姿を見れると本当に心から、「ああ、よかった…」「成長したね。すてきだね。たくさん頑張ったもんね」…と、うれしく感じることができます。
いつもお手紙をいただくたびに、支援中に起きた色んなことを思い出して泣きながら拝読するのですが、今回も泣きながら読ませていただいたお手紙をご紹介いたします。
※親御さんから掲載許可をいただいております。
「会話を書きつづる日々は大変だったけれど、私にとっては宝物です」
子育てに正解はないからこそ、親子の関わりを見直すことができる
この親御さんは、お嬢さんの行き渋りがあったからこそ、親子の関わりを見直すことができたとお話してくださいました。
不登校や母子登校は、お子さんだけではなく親御さんもつらく感じてしまうものです。
子どもが学校に行かないということは気になるけれど、それ以上に、
私の子育てが良くなかったから、こうなっちゃったの?私がこの子を追い詰めたの?
…と考えてしまう苦しさがあります。
「グレーな毎日を過ごさないといけない毎日です。先生にいい感じに進んでいるように見えますといった日の後によくないことがあって落ち込む…の繰り返し で、3歩進んで2歩下がるだな、って思います。毎日、すごく地道だなって思います。先生に聞いてもらってなかったら、きっともっと子どもにガミガミ言ってると思います」
そんなお話もしてくださいました。これは支援を受けたことがあるかた、支援中の方が読まれたら、うんうん、わかるー!と思われる内容かもしれません。
また、「ちょっと闇から出れた気がしています。前より子育てが楽しく、今の時間がかけがえないと思えるようになってきました。子どもに早く大きくなれば…と思うこともあるけど、この時間って元に戻らないよなとも思えるんです。」と仰っていたことが私の中に残り続けています。
はじめての電話で、「子どものことを心から可愛いと思えなくなった」と仰っていたお母さん。
最後の電話で、「子どものことを心から可愛いと思う自分に戻れた」と仰っていたお母さん。
愛情深くて、頑張り屋さんで、ガッツがあって、優しい、そんな方でした。きっとこれからも、2人のお子さんに寄り添い、支えていかれるのだろうと思います。支援を卒業されても、私はずっと、いつまでも、お母さんの子育てを応援しています 🙂 !
それでは、今回はこのへんで終わりたいとおもいます。
また次回のブログにてお会いしましょう 🙂
まいどん先生(公認心理師)
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