「ウンウン、ワカルヨ」と言われてイラッとした話

「ウンウン、ワカルヨ」と言われてイラッとした話

ブログをお読みいただきありがとうございます!公認心理師の山下です。

今回は、傾聴をテーマに記事を書いてみたいと思います。(自分の心の声がダダ漏れな内容になってしまいました)

 

よく見かける「不登校や母子登校中の親はこう関わろう」について

ネット上で見かける『不登校や母子登校の子を持つ親の基本姿勢・基本の関わり』みたいなのって、「共感しましょう」ということが書かれてあることがほとんどですよね。
「親はとにかく寄り添って、子どもの自己肯定感を下げないようにしよう。自己肯定感をあげられるようにプラスのストローク(言葉がけ)をしよう」みたいなことが書かれてあります。

 

支援を受けられてすぐのご家庭の親子会話をみさせていただくと、

 

うんうん…。
確かに、心理学について解説されてる本とか動画とかネット情報通りではある…。
あるけど、その関わりをされても、多分お子さん気持ち悪いんじゃないかな…。

 

とか、

 

その手法とそれ、ミックスしちゃったら意味ないYO!

 

…というのとかもあるんですね。

 

たとえば、共感が大事ですよと親御さんにお話する私ですが、妊婦糖尿病になった私に、主人は共感しようとしてくれましたが…

 

👇妊娠糖尿病になった話についてはこちら👇

 

ウンウン、ワカルヨ。
ソウナンダ。トウシツヲヒカエルノッテ、ツライネ。
ダイスキナワガシガタベラレナイナンテ、カナシイネ。

みたいに、カタコトの日本語で関わられてるみたいでめちゃくちゃ気持ち悪かったんです。

 

私「あのー。その、とりあえず共感してます風、やめてくれへん?実は聴いてへんやろ?どうでもいいけど、とりあえず共感しといたらええやろっての、やめてー!」

主人「いやいや!ほんまに共感してるって!つらいやろなって思ってるってー!」

 

…みたいなやりとりがよくありました。
私の虫の居所が悪かったら、やめてとも言わずにムスッとして黙るだけでした。

「今、テクニックだけ使ってるやろ(教科書通りの共感スタイルをしてるでしょ)」と思ってしまって、イラッとしてしまいました。

 

それでも聞いてもらえるのはうれしい

それでも、共感『風』でも、嬉しい時もありました。
『わからないなりに、私の気持ちや苦労をわかろうとしてくれてるんやなー』って時はありました。
最初はそれでもよかったです。

 

最初は、わからないなりにわかろうと『努力しようとしている』ことが嬉しかったんです。

 

だけど、それも日が過ぎていくと、

 

何回説明させんねん。いい加減覚えてくれよ

 

とか、

 

糖質を見て食材選んだり計算する面倒くささやストレスをわかったフリして横でソフトクリーム食べないで

 

というふうに、

 

『私のつらさを私と同じくらいにわかってくれる』ことを求めるようになってしまったんですね。

 

自分と同じくらいつらさを感じてほしい

そうすると、

ウンウン、ワカルヨ…は、むちゃくちゃ腹が立つんです。

私の大変さを他人事やとおもってるやろ?って。
私と一緒に乗り越えようとしてなくて、あくまでも他人事やとおもってるやろ?って。

 

きっと、この文を読んでくださって『わかる~!うちも~!』と思われた方は少なくないんじゃないかなと思います。

不登校や母子登校で悩んでいて、つらい…と話すお母さんに対し、「もう良いんじゃない?学校なんて」とか、「無理して頑張る必要、ある?」と言われると、めちゃくちゃ腹が立ちませんか?

男性は「解決脳」であることが多くて、「そんなにつらいならもうやめたらいいじゃないか」という結論をさきに言いたくなってしまいがちです。

でも、お母さんは、女性は、そういう結論の前に「そんなふうにつらくなるほど、頑張ってきてたんだよね」「もう頑張れないって思うほど、がんばって戦ってきたんだよね」とわかってもらいたい。

「これからどうするか」の前に、わかってもらいたい。

 

「結論こうしたらええんちゃう?知らんけど。(話を聴くということはしません。でも意見は言います。しかし責任は取りませんよ)」と言われているように感じて、自分ひとりで全部抱え込んで戦っている気分になって、悲しくなって、傷ついて、そしてご主人に苛立ち、「もう頼らない!」「なによずっと他人事みたいな感じでいてさ!いいよねあなたは!毎朝職場に行けるんだもん。私は行けない!ずっと、子どもについてこられて、逃げ場がない!!!」…なんて、苦しくなってしまいやすいです。

 

まとめ

不登校や母子登校のご相談をいただくお母さんが『孤独』を感じているケースは、

 

ご主人がお母さんと同じように、『同じ熱量で状況を課題視してくれない』

ご主人が『お母さんの感情・気持ちにこころから理解を示して共感してくれない』

『支援?受けたらいいんじゃない?(俺はやらへんけど)』

 

…など、こんなふうにお母さんと子どもだけの問題とお父さんがとらえてしまっていたり、お父さんが仕事でいっぱいいっぱいすぎてそれどころじゃなかったり…ということがあります。

カウンセリングを進めていくと、逆にお母さんもまた、ご主人に寄り添いが少なく、ご主人を孤独にさせていたということもあったりもします。

 

また、これは親子間においても同じことが起きがちで、子どもたちもお母さんが変わろうとしているのがなんとなくわかって最初は嬉しくなるけれど、ずっとウンウンワカルヨ系の返事をしてたら気持ち悪くなったり、「ウザい!」と思ったり、逆に「ウンウンワカルヨって言ってたらいいと思ってるでしょ。適当に話聞いてきてさ。なんなの」と寂しさをより感じさせてしまうこともあります。

 

上辺だけの共感は、結局のところは意味がないどころか関係性を悪化させてしまうこともある…というお話でした。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいとおもいます。

また次回のブログにてお会いしましょう 🙂

まいどん先生(公認心理師)

 

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