今回は「社会規範不足型」のペガサスタイプについて解説をしていきたいと思います。
この記事はこんな人におすすめ
- 子どもがルールを守ろうとしない
- 子どもが気分屋で面倒くさがり
- 子どもは気分次第で年齢相応の行動がとれたりとれなかったりする
👇この記事の内容をより分かりやすくご理解いただけるよう動画でも解説しています
ペガサスタイプとは
特徴
ペガサスタイプは子どもの社会規範に対する意識や理解が低く、ルールやマナーよりも自分の気持ちを優先しがちです。
子どもの状況
・ルールを守ろうとしない
「せっかく家庭内でルールを決めたのに、子どもがルールを守ろうとしない…」とうことでお悩みの方はいらっしゃらないでしょうか。
ペガサス型のお子さんは、「動物占い」のペガサスのように自由奔放でマイペースな性格傾向にあります。(書籍を出した後で「これってタイプ的に猫じゃないですか?」と言ってくださった方が居て、「本当だ!」と気づいた私です…)
「約束の時間よ」と言っても聞いてくれないことが多く、結果親御さんは何度も声掛けをしなければならず、疲れてしまいやすいです。
・気分屋で面倒くさがり
…という日もあれば、
…という日もあるのがペガサスタイプです。
その時の気分が大事であり、特に面倒くさいことを避けようとしがちです。
・気分次第で年齢相応の行動が取れたり 取れなかったりする
…という日もあれば、
…という日もあります。
ペガサスタイプの子どもを持つ親御さんは「どうして日によってこんなにもコロコロ気分が変わるの?」「子どもの気分に振り回されてしんどい…」というお気持ちになると思います。
子どものご機嫌をうかがいながら親の行動を決めていく必要があり、「今日はお留守番できるだろう」と思って声をかけても「絶対ムリ!」なんていう返事が返ってきてがっくり…というやりとりを多くお見掛けします。
母子登校の様子
ペガサスタイプのお子さんは、一概には言えませんが登校に対する意識が低いことから親が登校を促しても無視をしたり場合によっては暴れてしまう傾向にあります。
結果、親が無理に連れて行くことになり、いやいやながらの登校(親が引っ張って連れて行く形での母子登校)になりがちです。
まずはここから
ペガサスタイプは「社会規範不足型」であることから、「子どもの規範意識をどのように育むか」という点がポイントとなります。
規範意識とは、道徳や倫理や法律等の社会のルールを守ろうとする意識のことです。
「マイペース」「気分屋」「面倒くさがり」という性質(生まれもっての気質)であることも多く、親の対応を変えることで子どもも変わるかどうかについては対応を積み重ねていかないとわからないのですが、なぜ親の対応を変えると子どもに変化がみられるかもしれないのか、心理学について書かせていただきます。
「スキナー箱の実験」
アメリカの心理学者であるスキナーは、スキナー箱(オペラント箱、オペラント実験箱とも呼ばれる)にラットをいれてとある実験をしました。 この箱には、レバーを押すと餌が出てくる仕組みになっています。 ①ラットはたまたまレバーを押すと餌が出てくる体験をする ②レバーを押すと餌が出てくる体験から、意図してレバーを押して餌を獲得するようになる ③②を確認後、レバーを押しても餌が出てこない群とレバーを押すとランダムで餌が出てくる群にラットを分ける ④レバーを押しても餌が出てこない群は次第にレバーを押さなくなり、レバーを押すとランダムで餌が出てくる群は何度もレバーを押すようになる |
ABA(応用行動分析)
ABAはApplied(応用) Behavior(行動) Analys(分析)の頭文字を取ったもので、心理学者のスキナーの行動主義(心理学のアプローチのひとつ)の理論に基づいています。 対象の行動をよく観察し、適切な環境を整えたり、かかわりを持ったりしながら「好ましい行動」を増やし「好ましくない行動」を減らしていくものです。 行動主義は「人の内面的な世界はほかの人にはわからないもの」とし、「周囲の人が読み取れるのはその人の行動である」と考えます。 よって、子どもが対象であれば子どもが起こす「行動」と「変化」に着目します。子どもがなぜそのような行動をしたのかの背景を観察した上で、その行動を引き出す環境やかかわり方を変化させます。 ABA理論では、子どもが好ましくない行動を繰り返す場合はその行動を引き起こす環境やかかわり方が続いているか、そのような好ましくない行動が「子どもにとって好ましい行動」(たとえば、癇癪を起すとお母さんが抱きしめてくれる・暴れるとおやつを沢山もらえるなど)になっていると考えます。 そのため、好ましくない行動を起こした時はその行動を無視し、行動の結果何も起こらない(その子にとってプラスにならない、うれしい状況にならない)状況を作り、その行動の消去を目指します。好ましい行動を取れたときはしっかり褒めるなどして、その行動を強化します。 例1子どもにとって嫌なことがあった→癇癪などの好ましくない行動を起こす→親はそのような行動を無視する→行動が減る(消去) 例2 子どもにとって嫌なことがあった→癇癪を起さずに我慢ができた→親はその行為を褒める→「我慢する」「感情をコントロールする」という行動が増える(強化) |
このように、スキナーの行動主義の考え方をベースにして考えていくと、
①「子どもがルールを守らないのはなぜか」の背景は「子どもはルール時間よりも多くゲームがしたいと思っているから」であり、
②お母さんからの声掛けに対して子どもが無視をする(好ましくない行動を取る)のは「無視をすればお母さんが諦めてくれる」「お母さんからあれこれ言われるのをうまくかわしていけばその間はゲームができるから」であり、
③子どもがルールを守らないのは、その行動を引き起こす環境や親のかかわり方が続いているからである
というふうにも分析ができるというわけです。規範意識をはぐくんでいくためには、家庭内でのルールを徹底させる仕組みやかかわり方の変化をしていくことがポイントとなるでしょう。
また、母子登校の状態は「親としては望ましい状態ではない」と伝えてみたり、よほどの不安やサポートが必要な状況でなければひとりで通う場所であるという話をしてみるのも数多くある対応のひとつかもしれません。
まとめ
ペガサスタイプのお子さんはマイペースということを親は意識をしながら、子どもの気分に振り回されないようにしていくとよいでしょう。
子どもの気分に振り回されてしまうと、親の対応もコロコロと変化をさせていかざるを得ません。
そうすると、昨日は「ルールは守るべき」と言っていたのに、今日は「ルールは守らなくていい」と言っていることに一貫性がなくなってしまい、親子ともに混乱してしまうかもしれません。
また、ペガサスタイプのお子さんを持つ親御さんはご自身のことを責めてしまいがちです。
「親が子にしつけができていないからこうなるんだ」と自分を責め、無理をして子どもに関わりすぎたり、行き過ぎると手を出してしまう…親はいつもイライラしてしまう…ということになるかもしれません。
子どもの性質もあるという割り切りを持ち、まずは家庭内でのルールを守らせていくかかわりを積み重ねてみましょう。
そこから規範意識が育まれ、気が付けば母子登校も解消しているかもしれません。
親まなびアドバイザー まいどん先生
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