新しい環境でがんばろうとする子どもをどう見守りサポートするべきか

新しい環境でがんばろうとする子どもをどう見守りサポートするべきか

ブログをお読みいただきありがとうございます。

この春から新しく学校に通いはじめるお子さんをもつ親御さんとしては、新たな環境でやっていけるか不安があると思います。

学年があがるというご家庭では、クラスメートや担任が気になると思います。

昨年度から不登校や母子登校(付き添い登校)を経験されているご家庭では、期待と諦めと不安と恐怖…と、色んな感情をもって、『学校がはじまってしまった』と思われている親御さんは少なくないと思います。

今回は新しい環境でがんばるお子さんをどう見守りサポートするのが望ましいかをテーマに書いてみます。 

 

4月は気合でなんとかなることが多い

多くのお子さんは最初はがんばれてしまうもので、

幼稚園や保育園から小学校に入学するという大きな変化に本人が期待を持っていて頑張ろうとしたり、

小学校というものは幼稚園や保育園以上に頑張らないといけないという思いこみ(周囲からの刷り込み)があったり、

無意識に環境に適応しようといつも以上に頑張ったり

…と様々です。

 

お子さんによっては高い緊張感をもって頑張るからこそ環境に適応できる場合もあれば、緊張感が高く頑張りすぎることで後に心身の不調を訴える場合もあります。

頑張るのがだめというわけでも、頑張らないのがだめというわけでもなく、周りの大人が見るべきは『本人のキャパシティーを遙かにこえてしまっていないか』です。

 

5月病と燃え尽き症候群

五月病という言葉がありますが、これは4月に過剰適応しようとした結果、5月に燃え尽き症候群的な状態になってしまう様子をさします。

毎年ゴールデンウイークあけに行き渋りを見せる子がグッと増えますし、支援のご相談も増えるのですが、

多くのケースでは入学直後から学校を嫌がるのではなく、『最初は楽しそうに通えていた』『頑張っているなと思って見ていたが、頑張りすぎだったようだ』

と、環境変化に対して頑張りすぎた結果、学校に行けない。学校が怖い。ママがいない学校が嫌だ。クラスメートが。担任が。授業が…と学校に行きたくない理由をあげて休もうとしたり、付き添い登校になることが多いです。

 

親御さんのお話をきくと、「薄々頑張りすぎでは?と思いつつも、本人が機嫌よく通えているからいいかと思っていた。でも、後から思えばサインは出ていた。」とおっしゃるかたは多いです。

わがままが増えた
甘えたがるようになった
簡単なことで泣くようになった
ゲームのルールを守ろうとしない 
いつもできてたことができなくなった(ナイトルーティンなど)


…など、

『おや?と思うところはあったのに、「どうしたの?いつもの○○らしくないね。何かあった?」と話を聴いたり気にかけている様子を見せたり、「お母さんに手伝ってほしいことある?」と声をかけてあげたりしなかった。

それどころか、「ちゃんとしなさい!」「それができないと学校でやってけないよ!」「それくらい自分でやりなさい」と言ってしまいました。突き放すようなことを言ってしまいました』と仰るかたもいます。

 

思っているよりも4月は疲れやすい

大人でも新しい会社や部署で働くとなればしばらく緊張が続きます。
知らず知らずのうちに肩に力が入って頑張りすぎてしまうものですよね。

大人でもそうなので、子どもはもっと緊張しているかもしれません。
子どもだからと言って大丈夫でしょと思わず、最初はとくに気にかけてあげることで5月以降の行き渋りや不登校や母子登校を回避できるかもしれません。

たとえば、夜に行う翌日の準備や宿題は親がそばについてあげてもいいかもしれませんし、話をじっくり聴いてあげたほうがいいかもしれません。

何でもひとりでやらせよう。環境に適応させよう。…としすぎるとかえって過剰適応になってあとから反動がくることもあります。

 

その逆で環境に適応させるために「なんでもママにやってもらおうとしないで、自分でやろうね」と言う必要があるケースもあります。

その子にあった関わりが大事で、新学期は甘えさせて。いやいやひとりでやれるようにしてあげて。

スキンシップが大事。いやいやスキンシップのとりすぎはかえって甘えを助長する

…などの意見に左右されすぎず、本人がどんなふうに日々を過ごし、頑張っているのか想像してかかわっていく必要があると私は思います。

 

まとめ

結局どうしたらいいの?厳しくするか、甘えさせるか、どっち?と考えたお母さんがいらっしゃったら要注意で、白黒ハッキリさせようとするとどちらの対応をとるにもやりすぎてしまいがちです。

ケースバイケースではありますが、私としては1学期は様子見の時期としてあまり飛ばさず、親がやってみせ、言って聞かせてやらせてみるくらいのサポートはあってもいいのではと思います。

支援中のご家庭を見ていても、親御さんが張り切ってしまって、お子さんの成長を目指して宿題や習い事やお手伝いなど全部やらせようとして、4月は子どももテンションの高さなどでやれてしまいますが、通常モードになった時にガクンと崩れてしまうこともあるからです。

 

短距離走的ながんばらせかたではなく、1年ゆっくりじんわりと進んでいく長距離走的ながんばりを意識して、この子が長く続けられる程度の頑張りはどの程度か?を考えてかかわってみられることをおすすめします。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいとおもいます。最後までお読みいただきありがとうございます。

また次回のブログにてお会いしましょう 🙂

まいどん先生(公認心理師)

 

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