「お母さん、お子さんが学校に慣れるまで良ければ一緒に来てあげてください。慣れればそのうちお母さんから離れて登校できるはずですから」
…と5月のゴールデンウイーク明けあたりから学校に提案されてはじまった母子登校。
「学校に慣れるまでか…夏休みに入るまでには慣れてくれるかな?」
そんな風に考え、なんとなく2か月くらいを目途にはじめた母子登校。
6月 まだ慣れない
7月 全然慣れない
8月 自由気ままに過ごしてる。ていうかいつ宿題するんだこの子は。親が言わないと宿題やらないぞ。
9月 あれ?5月よりも悪化してる…?
10月 わが子と同じクラスの子に「なんで○○君だけママがついてくるの?」「自分はひとりで来ているのにずるい」と言われた
11月 もう学校に行きたくない。私が。
12月 もうすぐ冬休みだ。がんばれ、私。
1月 えッ冬休みって本当にあった?あっという間だったんだけど
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…とこのように母子登校を振り返ってみると、1学期、2学期とあっと言う間に過ぎ、先生の言っていた「学校に慣れるっていつ?」と思われている方もおられるのではないでしょうか。
まいどん先生です。今回は「母子登校はいつまで続くの?」ということをテーマに記事を書かせていただきます。
「お父さんが出勤前にお子さんを送って行くというパターンに変えた途端、ひとりで行けるようになった」
というケースもあるのですが、それで母子登校がなくなるケースはお子さんの「母子分離不安がそこまで強くなかったから」と言えるでしょう。
お母さんと離れることに強い不安を感じているお子さんの場合、お父さんとの登校を提案しても嫌がることが多いです。
学校からは「お子さんが学校に慣れたら勝手に離れていくだろう」という説明があったにもかかわらず、半年以上登校しているのに「学校に慣れない」ってどういうこと?と思いますよね。
おそらく学校の先生の見立てや判断として、以下のような内容だったから「学校に慣れれば」という表現をされているのではないかと思います。
・学校を行き渋る理由は「環境の変化に戸惑いがある(不適応を起こしている)から」という判断
・「学校に通い続けることで他のお子さんや先生の性格や1日の流れを理解するようになれば次第に不安が安心に変わるだろう」という判断
・「学校に通い続ければ子どもが自立するようになってお母さんと一緒に学校に来るのを子ども自身が『恥ずかしい・変・不自然』と思うようになるだろう」という判断
しかし、母子登校は単に「環境の変化が苦手な子」「新しく通う場がどういうところなのかを理解しないと不安になる(理解すれば大丈夫な)子」だけの問題ではありません。
・分離不安の度合い
・繊細でストレスを感じやすいHSC
・特性(聴覚過敏・嗅覚過敏・大きい音が苦手・感情のコントロールが苦手 など)
上記のような傾向があるお子さんの場合、学校に1人で行けない理由は複雑で、単に「お父さんがお母さんの代わりについていけば自然と解決される」「時間が解決してくれる」という問題ではなくなってきます。
さらに、「学校に通い続ければ子どもが自立するようになってお母さんと一緒に学校に来るのを子ども自身が『恥ずかしい・変・不自然』と思うようになるだろう」については確かにそうなのですが、仮に小学1年生のお子さんが母子登校になっていたとすると、その日が来るのは・・・・
小学3~4年生以降
であることが往々にしてあります。
「場合によっては3年ほど母子登校を続けないといけないの?!」とガッカリされた方もいるのではないでしょうか。
なぜ3~4年生以降なのか ですが、
思春期に突入する年齢に差し掛かり、自分を客観視出来るようになる時期
であるからです。
低学年のうちは、子ども達は自分のみた世界を中心に生活をしていくので、「自分がお母さんと一緒に学校に来ていることを周りはどう思うのか」を考えません。
思春期に差し掛かってくると、「周りにどう思われているだろうか」を考えだすので、自分を客観視した時に「いい加減、母子登校を卒業しなきゃな」と思えるようになってお母さんが居なくても登校するように子ども自身努力をするということがあります。
しかし、これはお子さんによって異なり「あくまでもそういうお子さんも居ます」というお話です。
上記のように「1人で登校すること」を選択する子もいれば、「母子登校を続けること」を選択する子もいれば、「不登校」を選択する子も居ます。
また、思春期に差し掛かっても母子登校を続けるお子さんの場合は、「年齢相応の自立心が育まれていない」ということが関係している場合があります。
体は大人になる準備をしているけれども、精神的には実年齢よりも1~2歳下の幼さがあると、まだ自分を客観視することができていないだけかもしれません。
もし母子登校の理由が「自立」に課題があることだけであれば、親御さんの関わりを少し変えてあげるだけで3か月~半年ほどで一人で登校できるようになるケースが多いです。
さらに分離不安やHSCや特性が重なると、本人の自己肯定感を高めることや不安を緩和させるような取り組みが必要になるので時間がかかる傾向にありますが、親御さんのお子さんへの関わりを変えてみることで母子登校についてはすぐに結果がでなくても、家庭での親子のやりとりが変わるのは間違いありません。
学校でも一緒に過ごし、おうちでもお母さんにべったり…という状況が続いてしまうのは本当につらいですよね。
でも、おうちではある程度親が居なくても一人で過ごせたり行動出来るようになってくれれば、それだけでもお母さんの負担は軽くなります。
そして親の関わり(家庭教育)を学び実践を積み重ねていけば、お子さんが大きくなればなるほど自分で考えて行動できるようになります。
家庭教育を学び実践することは将来への投資と言ってもいいのかもしれません。
もし家庭教育の学びにご興味がありましたら、ぜひ一度以下の拙著をお読みください。(図書館などでも置いてあるようなので、そちらを先に探してみてくださいね)
『これで解決!母子登校~不登校にしない、させない家庭教育~』1,650円(税込)PHP研究所
「書籍の内容を実践したら行き渋りが無くなった」「母子登校が解消された」というお声もいただいております。
書籍を読んでみて、より専門家のアドバイスを受けてみたいと思われた方は、一度お問い合わせフォームよりご連絡くださいね。
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