親子会話が大きく変わる!『アサーティブコミュニケーション』

「子どもの話にもっと耳を傾けてあげたいのにうまくいかない」

「もっと受容してあげたいのにうまくいかない」

「話を聴いているつもりなのに、なぜかいつも険悪な雰囲気になってしまう」

そんなことでお悩みのかたはいらっしゃいませんか?

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親子会話では、

・親が子に自分の気持ちばかり伝えてしまう『押し付け型』

・親が子の言いなりになってしまう『召使い型』

・子が親に自分の意見を通そうとばかりする『要望型』

・子が自分の気持ちが言えず我慢してしまう『がまん型』

このような型にハマってしまっているケースをよくお見掛けします。しかし、これではお互いに不満ばかりたまってしまったり、どちらかが我慢ばかりしてしんどい関係性にあると言えます。

 

親子会話は、ほんの少しの心がけと工夫でもっとたのしくなります!

 

今回は、そんな『アサーティブコミュニケーション』について解説をしたいと思います。

 

アサーティブコミュニケーションとは

「アサーティブネス」あるいは「アサーション」は、自己表現や意見表明という意味があり、自他を尊重した自己表現もしくは自己主張のことです。

「アサーティブネス」は行動療法からきており、機能的アサーションという定義が提案されています。

自他を尊重する適切な自己表現であり、機能的アサーションは、自己主張をおこなう側にとって効果的で、同時に自己主張の受け手にとって適切と判断されるようなコミュニケーションです。

 

通称「しなやかで芯のある自己表現」と呼ばれています。

 

また、アサーティブネスは以下の3つに分けられています。

  • 受身的なコミュニケーション:言いたいことが言えずに、自分の意思や権利を自分自身で守れないようなコミュニケーション
  • 攻撃的なコミュニケーション:相手の権利を尊重せず、自分の権利ばかりを主張するコミュニケーション
  • アサーティブなコミュニケーション:相手の自己主張する権利を認めたうえで、自分自身の意思や権利を主張するコミュニケーション

 

<Wikipedia より抜粋>

上記3つのタイプについては、ドラえもんに例えて説明する方を多くお見掛けします。

ドラえもんに例えると、「受け身的コミュニケーションはのび太くん、攻撃的なコミュニケーションはジャイアン、アサーティブなコミュニケーションはしずかちゃん」ということになります。

あなたや、あなたのお子さんはのび太くん、ジャイアン、しずかちゃんで例えると、どのコミュニケーションタイプですか?

 

「私もOK、あなたもOK」

アサーティブネスの概念の鍵は以下の2つです。

・「相手を尊重すること」もしくは「適切であること」

・「自分を尊重すること」もしくは「自らの権利を主張すること」

 

また、交流分析では「人生態度(人生の構え)」を4つに分類分けしています。

・互いに協調しあえる「私もあなたもOK」という自他ともに大切な存在と認識している

・劣等感を感じる「私はNOT OK、あなたはOK」という自分は相手よりも劣っていると常に感じる

・独善的あるいは排他的な「私はOK あなたはNOT OK」という自分は相手より勝っているという感覚

・諦めの関係性の「私もあなたもNOT OK」という他者に対して常に疎外感がある

 

つまり、親子ともに、人生態度(人生の構え)という人との関わりの基本的な考えが『互いに協調しあえる「私もあなたもOK」という自他ともに大切な存在と認識している』状態であれば、アサーティブネスにやりとりができるということです。

もしそれ以外の人生態度である場合は、知らず知らずのうちにジャイアンやのび太くんのようなやりとりをしてしまうということです。

 

2種類のモヤモヤ親子会話

ここまでの内容をふまえ、モヤモヤした親子会話になるパターンは以下の通りです。

 

【親が子に否定的な態度を取りがち】

・親が子に自分の気持ちばかり伝えてしまう『押し付け型』(親はOK 子はNOT OK)

・子が自分の気持ちが言えず我慢してしまう『がまん型』(子はNOT OK 親はOK)

 

【子が親に否定的な態度を取りがち】

・親が子の言いなりになってしまう『召使い型』(親はNOT OK 子はOK)

・子が親に自分の意見を通そうとばかりする『要望型』(親はNOT OK 子はOK

 

いずれもが相手も自分も尊重出来ておらず、我慢したり言いなりになったりしてフラストレーションがたまります。

日頃の親子会話でフラストレーションがたくさんたまっていると、ふとしたことで

 

ドカーン!

 

…となってしまいます。

 

これまでのやりとりでたまりにたまった子どもへのイライラやモヤモヤは、怒りや非難や否定の言葉にかわり、留まることを知りません。

我に返った頃には時すでに遅しで、子どもを傷つけてしまって親子関係はめちゃくちゃ…ということもあります。

 

反対に、子どもの場合はこれまでのためていたものを暴言や暴力に変えて大暴れしてしまう…ということもあります。

 

できれば、こんな悲しいことにはならず、普段から「お互いがOK」の状態を目指して尊重し合いながら関わりあいたいものですね。

 

アサーティブネスに自分の気持ちを伝える

「私もOK、あなたもOK」の考えを持ち、相手を批判せず、自分の意見も伝えるのがアサーティブネスです。

最も親子会話で実践しやすいのが「アイ・メッセージ」です。

アイ・メッセージとは、主語を「私」に変えて自分の気持ちを言う方法で、相手の行動や考え方にたいして命令や指示をしないで変化を促す会話のテクニックです。

例えば…

いいかげん、ご飯たべちゃいなさい!(イライラ)

この伝え方は「あなた(you)」メッセージです。「(あなたが)ご飯を食べろ」という命令的な伝え方になっています。

 

これを…

せっかく○○のために一生懸命作ったから、冷めてしまうのは悲しいわ

というふうに伝えれば、「(あなたが)早く食べろ」ではなく、「(私は)ご飯を食べてもらえなくて悲しい」ということが相手に伝わりやすいです。

「せっかく作ったご飯を食べてもらえない作り手の悲しさ」を受け取った本人が、「ご飯を食べる」か「ご飯を食べない」かは本人が決めること。

親は相手を批判がましくなく自分の気持ちは伝えられており、支配的でも否定的でもなく、相手も自分の気持ちも尊重するようなやりとりと言えるでしょう。

(ただし、お子さんの年齢によってはしつけ的に「今から食べようね」と指示をして食事を促す必要がありますので、どの年齢の子にも当てはまる考え方ではありません)

 

まとめ

親子の関わりというのは、子どもが大人になってからの「生きやすさ」に大きく影響を与えます。

必ずしも親の対応すべてが子どもに影響を与えるかというわけではありませんが、子どもが大きくなるまでもっとも身近で一緒にいる時間が長いのは親です。

ということは、親御さんの関わりや考え方を少し変えてみるだけでも、影響を与えやすくなるということです。

「アサーティブネスなやりとり」には、アイ・メッセージのほかにもいくつかのテクニックがあげられますが、まずは基礎的な内容を書かせていただきました。

親子ともに、「私もあなたもOK」で互いに尊重し、不満・我慢・無理のない関係を築いていきましょう(≧▽≦)!

 

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