ネガティブな先読みは不安を膨らませてしまうだけ?

ネガティブな先読みは不安を膨らませてしまうだけ?

ブログ読者のみなさんこんにちは!まいどん先生です。

夏休みに入り、ほっと一息…と思いきや、夏休みになったらなったでいろんなことが気になってしまうものです。

いつになったら宿題すんねん…?
さっき片付けたところなのにもう散らかってる!!!
ご飯に文句言われた!もうそんなこと言うなら自分で作ってほしい!

 

などなど…。

早くも「夏休み終わるまでが長い…!」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。ほんとにお疲れ様です 😥

 

『ネガティブな先読み』をしていませんか?

さて、今回はタイトルにもあるように、『ネガティブな先読み』について解説をしたいと思います。

ネガティブな先読みとは、その言葉の通り、『これから起こるであろうことをネガティブな視点で先読みしてしまうこと』をいいます。

 

たとえば、親子会話においては…

(例1)

ママぁ~~っ
(心の声:え…泣いてる…きっとよくないことが起きるにちがいない…)な、なに?ピアノ行きたくないの?
…うん…それもある…でもそれだけじゃない…
(心の声:それ「も」ってなに~?!)そうなん…なにがあったん?宿題ができないとか?
それもあるけど…うわ~~~~~ん!
何なん?言ってくれんとわからへん。ピアノはとりあえず休むの?
うん…やすむ…

 

(例2)

ママぁ~~っ
(心の声:え…泣いてる…きっとよくないことが起きるにちがいない…)な、なに?お腹痛い?
ちがう…あのね…グズグズ…
(心の声:じゃあ何?!)そうなん…なんか壊しちゃったん?
ちがう~!うわ~~~~~ん!(大泣き)
え?なに?言ってくれないとわからないねんけど…
うえ~~~~~~~ん!(さらに泣く)
もう!なによ!ハッキリ言って!!!

…このようなやりとりを多く見かけます。

 

(例1)においては、お母さんが子どもから言われる前にこれが泣いている原因かなと思うピアノについて、「ピアノに行きたくないの?」と先読みをしています。

また、子どもから「今日はピアノのレッスン休みたい」と言ってくる前に「休む?」と提案をしています。

 

(例2)においても、泣いている理由をお母さんなりに考え、「これが原因?」「それともこれ?」と聞き、最終的にはすぐに答えられない子に対してイライラをぶつけています。

 

実は、このようなやりとりがまさに『ネガティブな先読み』であり、このような先読みが癖になっていけばいくほど、親御さんやお子さんもまたネガティブになっていきやすかったり、ストレスを感じやすくなってしまうということがあります。

 

感情が勝ってしまう理由

私たちが日頃の生活の中で強い感情がこみあげた時や、ネガティブな感情を持った時、脳の中では扁桃体という部分が信号を送ります。
扁桃体は、快・不快、安全・危険、安心・不安など、「本能的な情報」を集め、特に生存を脅かされるような時に活発に反応します。

この扁桃体は私たちの感情を司るのですが、『ネガティブになりすぎる』『イライラが続く』これらは扁桃体を過活動させます。

そうなると、今度は理性を司る前頭葉が扁桃体の過活動を抑えようと働くそうです。

前頭葉は普段から理性を保とうと多くのエネルギーを使いますが、さらに扁桃体に「ちょっと落ち着こう!!」という活動をするわけなので、結果、脳疲労状態になってしまうという流れに… 😐

そうなると、どんどん理性よりも感情が優位になってしまって、より扁桃体が過活動し、「頭ではわかっているけど感情が抑えられない」ということになるわけです。

 

わたしたちの脳はできるだけ省エネモードにしておきたい

また、私たちの脳はできるだけ省エネモードにしておきたい!ということで、『ヒューリスティック』というものが働いているといわれます。

ヒューリスティックは、行動経済学用語で、「簡単に解けない複雑な問題に対し、自分でも解けそうなよりカンタンな問題に置き換えて考える思考プロセス」と言われています。

 

たとえば…

・目の前に外国人が居たら、「きっとこの人は英語を喋れるんだろうな」と想像する(実際は日本生まれ日本育ちで英語が喋れないかもしれない)

・血液型を聞いたら、なんとなく「こういう性格かな」と想像する

・買い物をする時に、よくCMで見かける商品を選ぶ

・いつも同じお店でお買い物をする

じつは、私たちのこのような(習慣的な)行動は、ヒューリスティックが働いています。

知らないお店に行くよりも知っているお店に行く方が脳は疲れないし、「こういう人かな」とあらかじめ想像しておいたほうが人との付き合いが脳的には楽ということです。

 

人はネガティブな情報に強い刺激を感じる

人間の脳はネガティブな情報を敏感に察知し、記憶に長く残す働きがあります。このことを「ネガティビティバイアス」とよびます。

嫌だったことばかり思い出して、眠れなくなったり、人によっては何ヶ月、何年と引きずることもありますが、脳は、そもそもポジティブな経験に比べてネガティブな経験を詳細に刻み、ネガティブな刺激にも瞬時に反応する仕組みになっています。

このようなネガティブな経験を詳細に刻み込んで刺激に瞬時に反応してしまう脳の機能は、人間が災害や事故などの危険から身を守る役割を果たしてきたためうまれたといわれています。

自分の身に危険が及ぶようなものに特に敏感になり、それらを記憶に長く留めて回避できるように脳が発達したということです。

ですので、ついネガティブになってしまうのは、仕方がないことともいえます。

 

まとめ

ここまで、人間がネガティブな刺激に敏感であったり、「Aを見たらBを想像する」のようなヒューリスティックが働いたり、感情が優位になってしまう理由を説明いたしました。

ということは、親子会話においても、子どもが泣いている姿を見れば過去のやりとりを無意識的に思い出し、その記憶と結び付けて物事を判断してしまいやすいということです。

そのため、ネガティブな先読みをしてしまうのですが、家庭教育の観点から考えれば、それでもネガティブな先読みは避けたほうがよいと思います。

 

なぜなら、ネガティブな先読みは先入観を持って子どもと関わることになるので、思い込みが発生しやすかったり、まだすべての情報を子どもから聞き出していないのに、頭の中でジャッジが始まってイライラしながら話を聞いてしまうからです。

その結果、親子関係が悪化したり、子どもが極端にネガティブ思考になったり、お母さんが不安を感じやすくなって精神的に不安定になってしまう…ということがあるからです。

 

難しいことではありますが、例えば日記を書いてみたり、親子会話を振り返ってみたりして、時々ご自身の考え癖や思い込み癖がないかを点検してみるとよいかもしれません。

慣れるまでは大変ですが、続けていくと案外楽しくなるかもしれません。

 

それでは、今回はこのへんでおわりたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

親まなびアドバイザー まいどん先生

 

👇応援よろしくお願いします!!
にほんブログ村 子育てブログ 不登校・ひきこもり育児へ
にほんブログ村


不登校・ひきこもりランキング

👇Instagramはこちら

 

👇LINEでかんたん相談

LINEでかんたん相談

 

👇月に1、2回 家庭教育に関する情報発信中!:公式LINEはこちら

友だち追加

-家庭教育・子育て