「自分で決めたい」「放っといて」というわりに行動が伴わない

「自分で決めたい」「放っといて」というわりに行動が伴わない

ブログをお読みいただきありがとうございます!公認心理師のまいどん先生です。

 

今回は、めちゃくちゃ耳にする

「自分で決めたい」「放っといて」というわりに行動が伴わない

ということをテーマに記事を書いてみたいと思います 🙂 

 

「口だけは達者なんですよね」

お子さんの成長とともに、「自分がきめる」「自分でやりたい」という自己主張があったとき、あなたはどんな気持ちになりますか。

・自分に対する意見(自我)があるのは成長のあらわれだ
・そんなこと言ったって自分ではできないくせに
・行動に伴わないなら期待させないでほしい

「自分でやるんだね、うんうん」と思える時ともあれば、「じゃあこれまでもそうしたらよかったのに、なにを急に生意気なこと言って」と思うときもあれば、「ちょっとよくわからないけど、めちゃくちゃイライラするその言い方…」という時もあるかもしれません。

 

これには色々理由があるとは思いますが、『できないことを言うな』あるいは『失敗が目に見えている』のどちらかでイライラしてしまう方が多いように思います。

 

『できないことを言うな』と思ってしまう

「放っといて」「あとでやるから」といった言葉を聞いて、一度はそうかと思うものの、結果はやらない…。

イライラしてしまって、

だまされた
私のことナメてるの?口ではやるとか言って、誤魔化してさ
自分で言ったこともできないの?

…などと考えてしまう。

 

「だったらはじめから期待させないでほしいし、やれないなら言わないでほしい」

とも思ってしまう。

 

しかし、逆に「やらない」と堂々と宣言されてもイッラ―――――  😡 😡 😡 としてしまうものですね…

 

『失敗が目に見えている』と思ってしまう

「大丈夫!自分でできるから!」「後で泣いたりしないから」といった言葉を聞いて、一度はそうかと思うものの、結果は大荒れ…。

夜に宿題をやると言って、任せてみたら寝る直前に「宿題してない!」と大泣き。

 

いやいや、だから言いましたやん?…ていうか、今さっきまで宿題のこと忘れてたの?記憶力どうなってんの…?

と思いつつ、

はいはい。わかったから。ママが手伝うから泣くのをやめなさい。音読は一行だけでいいよ。プリントも表だけやろう。あとはママが連絡帳に書いておいてあげるから…

と、イライラを隠しながらなんとか泣き止ませ、できるところまではやらせ、グズグズしている子どもを寝かせる…。

 

こうなりたくないから先手を打ちたいのに。任せてっていわれても、失敗が目に見えてるのに…

こんなふうに思ってしまうものですよね。

 

自立した「行動」はできなくても…

子どもの、「大人に決められたくない、いわれたくない、自分でできるようになりたい」というのは立派な考えではあります。

しかし、親からすれば、上の例のように、結果やらないままにされたり、嘘をつかれたり、荒れられたりするたびに「やりたくないことから逃げるために言ってるんでしょ」としか思えなくなってしまうかもしれません。

 

しかし、子どもは、親に反抗したい気持ちを持っています。成長すればするほど、その傾向は強くなります。

「自分の気持ちを、自我を大事にしたい。失敗してもいいから、それもすべて自分で決めたい。」

そんなふうに考えている子は少なくありません。

そしてこれが、自立心ともいえます。

 

自立心というのは、失敗せずに行動するものではなく、自分で決めたい・やってみたいと思う気持ちのことです。

 

その気持ちを持った上で、次に行動できるかどうかなのですが、まだ子どものうちは「自立したい」という気持ちだけがそだちがち。

実際に行動に移して発言と行動を一致させ、自分をコントロールしながら自律した行動ができるようになるのには時間がかかるものでもあります。

 

結局のところ人は実体験で多くのことを学び吸収する

ソワソワするとは思いますし、子どもが荒れた時のことを想像すると、どうしても先手を打ちたくなるもの。

しかし、「こどもに決めさせる」ということも勇気をもって取り組むことでお子さんの成長を促せます。

「いろいろ言われたくない」と思っている子に、良かれと思って言ってあれこれアドバイスしてもも届かないし、聞いてくれません。

 

親があれこれ先回りして言わないことで、本人はたくさんの「困る経験」をするかもしれません。

しかし、それでも、そうなっても決めるのは本人であるという捉え方も大切です。

 

親が先回りしたりして干渉しなければ、本人にふりかかる失敗・困りごとは、本人の責任になります。

しかし、それでも、どういう選択をするのかも、そしてその結果も、委ねていい。

こういう捉え方をして、もしも本人が「自分で決めたい」と言ったら、「わかった。何が起きても自分で最後まで責任を持つなら、ママはこのこと言わないよ。」と返して、あとで助けを求めてきても、一貫して助けない…こういうやりとりが時にはあっても、いえ、あったほうが成長につながる場合もあります。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

「自分で決めたい」なんて言われ、実際に行動も伴っていれば「ああ、大人になったな」なんて思えたりするものの、大体の場合は任せた結果困る状況になってしまう…そして親がこまる…ということがあると思います。

だったら、後々面倒にならないように先手を打ちたいですよね。親の思うスケジュール通りに過ごせなかったりして、親も困りますし… 😐 

しかし、今回書かせていただいたように、成長を促すということを考えれば、失敗させても、その先の結果についても、すべて本人の選択であり委ねてよいと思えることが増えてくると、子どもの発言や行動に振り回されてイライラするということは減るかもしれません。

 

もちろん、お子さんの年齢によっては、いきなりすべてを委ねるというのが逆に早すぎることもありますし、お子さんの性格によっては失敗をさせないほうがいい場合もあるので、そのあたりはご留意いただければと思います。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいとおもいます。

また次回のブログにてお会いしましょう 🙂

まいどん先生(公認心理師)

 

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