学校内外の不登校支援について【講演会記録】

 

学校内外の不登校支援について【講演会記録】

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。公認心理師の山下です。

先日、地方議員研究会さま主催セミナーにて講師としてお話をしてきました。

会場は東梅田の第4ビルでして、うっかりペアレンツキャンプに出勤していた時の癖で東梅田ではなく南森町駅で降りそうになった私です。

今回は、『今こそ再確認!今のこどもの最新事例を現場から学ぶ ①現場から視る家庭教育支援・②現場から見る不登校支援』と午前午後に分けて2コマ、5時間お話をしてきました。

これまで民間の家庭教育支援の支援者として活動をしてきていますが、支援がスムーズにいくケースとそうでないケースでは、自治体の学校の協力体制や行政の家庭教育支援の取組の差によるところが大きいなと感じています。

例えば、付き添い登校で悩まれているご家庭ですと、

・先生が保護者と連携を取ろうとしてくれるか

・学校が「お母さんがお子さんを学校に連れてきてこれるなら来てもらっていいし、無理しなくてもいい」という感じで家庭任せになっていないか

・自校型の通級指導の体制があるか

・養護教諭の先生や教頭先生が校内をよく見てまわって保護者や児童を気にかけてくれているか

こういったところでもかなり学校によって差が見られます。

 

中には学校に少しでも協力をしてもらいたいとお話をしても、学校には「特別対応するには発達障害であるとか、精神的にサポートが必要というような医師の診断書がないと対応できません」「人員不足です」「空き教室がないんで対応できません」という感じで、結構突き放すような態度を取られてしまうご家庭もあります。

学校が積極的に魅力ある学校作りをしようとしていたり、子どものことを思い頻繁にケース会議を開かれているような場合は先生方のご理解もご対応も手厚く、家庭と学校とで連携が取りやすいのですが、そうじゃない場合はご家庭のみで付き添い登校に対応をしないといけないので結構しんどいんです。

一番きついのは担任の先生の無理解です。

その場合は担任の先生を越えて教頭先生や校長先生にお話をしないとうまくいかない場合もありますが、さらに校長先生の無理解で苦しむご家庭も珍しくなく…

 

そういったところに「このままではまずいんじゃないか」と言えるのは、みなさんのお住いの自治体の議員の先生方でもあると思います。

私は、できれば子育て中の保護者達がもっとたのしく、周囲に頼れて、幸せな子育てができる社会になっていってほしいと願っていますし、付き添い登校や不登校で悩む子どもや保護者への支援ももっと色んなカタチで公的な支援が増えていってほしいと思っています。

でも、一般質問などで教育に関する問題提起などをしていただくにも、議員の先生が子育て現役であればいいのですが、そうでなければなかなかみなさんの困りごとがわからなかったり、せっかく思いがあって質問をしてくださっているのに、状況が変わらないということもあります。

いまの子育てはこんな感じです。学校はこんな感じです。

保護者が学校や行政窓口でこんなことを言われて傷ついて帰ってきたケースもあります。

…というようなことをお伝えしてきました。

 

 

少子高齢社会の日本でこれから未来を生きる子ども達のためにできることは何かといえば、質の良い教育環境を整えることだと思うので、保護者への支援や児童生徒への支援を様々なカタチで提供し、「この町で子育てすると決めてよかった」「あの学校に通わせて良かった」「学校以外の選択をしてよかった」など、多様な選択肢の中でそれぞれに合った道を消去法ではなく厳選できる時代がやってきてほしいな…なんて思う私でした。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいとおもいます。

最後までお読みいただきありがとうございました!

まいどん先生(公認心理師)

 

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