「今日着る服問題」どう対応する?

 半そでオンリー?何かを羽織る?

朝 親子喧嘩をしてしまう…その要因のひとつとは

街中で半袖を着ている方を見かけることが増えました。それでも雨が降ったり朝晩は肌寒かったりするので、上着を持っていくか持っていかないか悩んだり…難しい季節ですよね。

子どもとの朝のバトルで多いもののひとつに「今日着る服問題」があります。子どもが

 

今日これ着ていくー!

と準備した服に、お母さんが

それはまだ寒いんじゃない?
こっちの服の方がいいと思うな~
そんな服着ていったら、時期に合わなくて笑われるからやめときなさい!

と、聞かれてもいないのについついアドバイスしてしまう…。

 

もう!分かったよ!私はこれがいいと思ったのに!

と子どもがイライラしてしまい、結果行き渋りに繋がってしまう…というケースがよく見られます。

 

もちろんお母さんとしても悪気はなく、子どもが風邪を引いてしまわないように、あるいは季節感のない服装をして恥をかかないようにと、子どものことを思っての発言だと思います。

しかしこういったアドバイスも、お子さんの自立を育むといった面から見るとNGになってしまいます。

 

選択→決定→結果 のプロセスをふませてあげよう

例えば、寒い思いをする。周りに「その服今着るのはおかしいよー!」と言われて恥をかく。

それは誰かと聞かれれば、答えは、「子ども」ですよね。

 

一時的に見れば、上記のような体験をするのはかわいそうという捉え方もできますが、子どもはこういった困った経験を通して、「この前薄着で風邪引いちゃったから、上着持っていこうかな…」「これはまだ今の季節には早いからもう少ししたら着ようかな」など自分で考えたり工夫が出来るようになります。

また、子どもはこのような自分自身で行動を決定して成功・達成に導いた経験ができると自己効力感を持つことができます。

自己効力感とは、自分が行為の主体者であり、自分の行為について自分がきちんと統制しているという確信のことを指します。

はじめは失敗もするかもしれませんが、「いきなり上手な選択・決定はできないもの」ということを親が理解していれば、失敗をさせることは怖いことではないと捉えられます。

子どもの失敗を回避しようと先回りをしたり命令・指示・提案を繰り返したりして子どもを支配・コントロールしようとしても、満足・安心するのは親であって、子ではないともいえます。

 

朝は感情的になりやすい

また、朝は眠気などで子どもがイライラしやすい時間帯です。

特に、もともと行き渋りの傾向がある子に関しては、朝は出来るだけ子どもの気分を盛り下げないようにしたいところです。

 

もしかしたら、学校に行くのは嫌だけど、自分の好きな服を着てテンションを上げて、なんとか学校に向かおうとしているのかもしれません。

「今日はこれ着よう~」と服を出してきたということは、見た目や生地の厚さ、気分などなど…大人から見れば「えぇ、今日はそれなの…?」という服装でも、子どもなりに色々自分で考えて決断した結果なのだと思います。

 

過去に支援を差し上げたケースでは、お気に入りの長靴が履きたいからとどんなに良いお天気でもその長靴を履きたがるお子さんもいました。

お母さんには「晴れてるのに長靴はおかしいよ」と注意したいところをグッとこらえ見守っていただきました。

するとある日「ねぇママ…晴れてるのに長靴は変だって○○くんに言われちゃった。これからは雨のときの楽しみに取っておくね」と、自ら気づいてくれたというケースもありました。

このケースはまさに自分で選択・決定し、その結果をふまえて「次はこうしよう」と決められました。

「失敗したから私はだめなんだ」というよりも、「自分で決められたことに満足感」を持てた様子だったとその子の親御さんはおっしゃっていました。

 

朝は親御さんも感情的になりやすく、つい口出しをしたくなりがちですが、ぐっとこらえてあげたほうが子どもの自己効力感はアップするともいえます。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

支援初期のケースは、どのご家庭も必死にお世話をされている様子をお見掛けしますが、おかあさんがお世話を頑張れば頑張るほど、どんどん子どもは親に依存したり依頼心を強くもってしまうことがあります。

その結果、親はますます頑張らなくてはならなかったり、心も体も疲弊してイライラしやすくなったりとネガティブループに入ってしまいます。

「親と子は別人格なんだ。子どもには自分で選び行動する力があって、自分で決めたことならその結果に対しても受け止められるんだと気づいた瞬間、子育てが楽になりました」とおっしゃる親御さんは多いです。

 

もし、子どもの方から「今日はどの服がいいかな?」「上着あった方がいいかな?」など、お母さんの意見を求めてくるようであれば、アドバイスをしてやる分には構いません。

その際も、「薄着はダメよ!こっちを着ていきなさい!」などと決めつけた言い方はせず、「お母さんだったらこれを着るかなぁ」と、あくまでもお母さんの意見として伝えることを意識してみてくださいね。

それでは、今回はこのへんで終わりたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

親まなびアドバイザー まいどん先生

 

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