カウンセリングを受けてもスッキリしない

どうしてモヤモヤはなくならず解決策も見つからないの?

あなたは、これまでに心療内科や(スクール)カウンセリングや行政などに相談されたことはありますか?

特にお子さんの登校について悩まれた方は、一度は相談に行かれたことがあるのではないかと思います。

今回は、「子どもの登校について相談してもスッキリしない理由」について記事を書いてみようかと思います。

 

人は自分の経験と理解から他者を理解する

例えば、女性ばかりの職場で仕事をしていたとします。

その中で、子育てをしているのはあなたともう一人だけだったとします。

あなたは、ご両親は遠方に住んでおり、引っ越してきたばかりで周りにママ友も、頼れる人がいない。ご主人は仕事が忙しく家のことを手伝えない。

もう一人のひとは、ご両親は近くに住んでいていつでも頼れて、ご近所さんとも親しくていつでも助けてくれる。

そんな状況の中、お子さんが学校に行きたがらなくなり、遅刻して何とか登校出来る状態で、あなた自身も仕事に遅刻してしまうことが増えた。

そんな中、唯一自分を分かってくれるだとうと思っていたもう一人の子育て中の人が、「仕事に遅れないように周りを頼らなきゃ。私に業務が降りかかって大変なんですけど」と言ってきたとする。

まわりの女性たちも、「子どもを理由に遅刻してきて何様なの」「家族も仕事もって欲張るからこうなるんじゃないの」なんて言う。

 

とてもじゃないですけど、こんな状況耐えられませんよね。(私だったら3日で泣いて辞めています)

 

もし、もう一人の女性が少しでも似たような経験をしていたら、わかってくれていたかもしれませんが、人間、自分の経験してきた範囲内でしか、相手を理解することができません。

女性ばかりの職場だからといって、生理痛や生理前症候群のつらさを共有できるかと言えばそうでもなく、軽い人には重い人のつらさがわからないように、なんとなく相手のつらさは想像できても、心からの理解というのは難しいものです。

 

そのようなことから、残念ながら、診察数は多くても相手の理解が乏しいカウンセラーや先生が少なからずいます。

表面的にはわかろうとしてくれているような気がするし、話は聴いてくれるけど、「そうそう!そうなの!」「そう!まさにわたし、いまそういうつらさを抱えてた!」と、話を聴いてもらったことで「わかってくれたーーーー!!」という感覚を持たれる方のほうがもしかすると珍しいかもしれません。

傷ついた経験がないカウンセラーや、環境に恵まれてきたカウンセラーは、患者さんの訴えにしか目がいかず、その背景のしんどさまでは想像ができない・共感できない場合があります。

これは決してそのようなカウンセラーさんを責めたいわけではなく、経験者でないと、どうしても越えられないものが現実的にはあるというお話です。

 

「家庭」は超プライベート空間!

さらに、子育てについて相談をしようとお母さんがカウンセリングを受けたとき、カウンセラーはお母さんのカウンセリングは出来ても、お子さんやご主人のことがわかりません。

なんとなくお母さんの話から、お子さんやご主人の性格傾向や普段のやりとりを想像するしかありません。それも想像の範囲内でのことなので、事実かどうかもわからない。

ですので、特にスクールカウンセリングなどの場では、具体的なアドバイスが出来ないことがほとんどで、お母さんの悩みを聴いてもらうだけの場になることが多いです。

また、話を聞いてもらいその場ではなんとなくスッキリしたような気がするけれど、数日後、数時間後にはイライラモヤモヤが再発する…というのはよくあるお話です。

 

家庭教育の支援においては、親子の『その日』の関係性、距離感、空気感も加味して家庭の課題やうまくかみあっていないところを見つけます。

誰だってそうですが、人のことはよく見えるけれど自分のこととなると、途端に冷静に見れなくなりますよね。(ご主人のあかんところはすぐに見つけられても自分となると…というように…)

主観で物事をみて、親子会話をすすめていると、そもそも何が子どもの自立心を奪うのかがわかりません。

家庭は超プライベート空間なので、来談形式のカウンセリングでは、そのプライベートのすべてを1時間ほどのカウンセリングでは把握しきれません。

実は見えないところに重要な情報があったりします。

さらに、親子のやり取りは日々変化してつねに「動いている」ものです。今週は問題ではなかったことが翌週には問題として起こることもあり得ます。

 

そういった理由から、一場面を切り取って判断していくスタイルのカウンセラーさんには、家族全体の理解とアドバイスは苦手な分野と言えるかもしれません。

子どもとカウンセラー、親とカウンセラーなど1対1のカウンセリングは得意でも、家庭全体を俯瞰でみたり、それぞれの関係性を把握したり、その中でこれから起こり得ることを予想するには、ある程度の経験がないと難しいです。

 

ピアカウンセリングやSNSのほうが効果がある場合も

そういった理由から、当事者同士で話を聞いてもらい合う場(ピアカウンセリング)や、SNSの活用をされたほうが実は「そうそう、わかる」「あ、それ、うちも!」と思えるかもしれません。

似たようなケースでしたら、「うちは学校の先生と密に連携したよ!こういう風にしたらうまくいった」「うちの子と性格似てるかも。この対応は地雷だったよ」など有益な情報が得られることもあるでしょう。

 

ただ、忘れてはいけないのは「子どもひとりひとり性格がちがう」「置かれている環境はそれぞれ」ですので、安易によさそうだと思う方法に飛びつかずに合うかどうかを検討してから実践してみることをおすすめします。

 

まとめ

ご相談をいただく中で、「心療内科に行ってもだめだった」「スクールカウンセリングを受けたけど何もしてもらえなかった」とおっしゃる方は少なくありません。

しかし、その理由は、決して先生やカウンセラーさんが悪いわけではなく、相性が悪かったり、経験の差が関係している場合があります。

そのため、はじめから期待して通ってみられると期待外れなときのショックが大きくなるので、「合うカウンセラーだったらいいな」くらいに思っておくほうがいいかもしれません。

合わなければ次を当たるのもひとつです。

ただ、なかなか近くにそういった相談場所がない方もいらっしゃるかもしれませんが、今は来談カウンセリング以外にもzoomを活用されていたり、MIKURUMIRUのように来談回数0の電話カウンセリングを受けられるところもあります。

最終的にはカウンセラーとの相性の問題になってくるので、なかなかこれというところが見つからないかもしれませんが、焦って合わない場で我慢して相談し続けると余計にしんどくなりがちです。

 

一度つぶれると、浮上にとんでもないエネルギーと時間が必要を要します。

「親が潰れてしまわない」を最優先にされつつ、親御さんのモヤモヤがなくなる方法が見つかることを願っております。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

親まなびアドバイザー まいどん先生

 

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