母子登校と過保護は本当に関係があるのか③

母子登校と過保護は本当に関係があるのか③

ブログをお読みいただきありがとうございます。前回の続きです。

 

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「親として我が子を一番に理解しているつもりだったのに、一番理解してなかった」

こうお話されたのは、母子登校と不登校を経験された親御さん。

御本人にはブログでのご紹介について許可をいただいております

「時々イラッとして怒ってしまうことはあるけれど、家族は仲がよいほうだし、子は親の言うことをある程度聞いてくれるし、当然虐待と言われるようなこともしてきていないと思う。時々旅行に出かけたり、習い事をさせたりと子どもの育ってきた環境も悪くなかったと思う。」

それなのに、学校を行き渋り、母子登校になり、親子で不登校と五月雨登校をいったりきたりするように。

SCには「お母さんに甘えたいのだと思う。幼い頃に達成できてないものがいまこのような形で表出しているのでしょう。分離不安かもしれません。甘えさせてあげてください。その不安がなくならない時に登校を促したら逆効果です。様子を見ましょう」と言われ、

心療内科医には「不安が体調にまで表れている。とにかく親の愛情を求めている。抱きしめて、毎晩『大好きよ』と言ってあげてください。そうすると次第に落ち着きます。学校は行きたいと思うときに行けばよいのです」と言われ、

学校には「親御さんに言われたら動きます。とにかく無理しないで」と言われ…

すべて試したものの、変わらない。むしろ、悪化の一途をたどるばかり。

正しいとされることをしているはずなのに、変わらない。
それならばと自分で子どもを理解しようと勉強するし自己流で試すのに変わらない。

こんなに弱い子だったのか。
性格的に学校があわない子なのか。
おうちでも年齢相応に振る舞えないのは心の病なのか。
…と、出口のないトンネルに入り込んでしまったとおっしゃいます。

そしてある日、ふと「子どもの話をとことん聞いてみよう」とされました。

すると、子どもの顔は久しぶりにぱあっと明るくなり、お手伝いをしたり、宿題をしたり、「ママいつもありがとう。だいすき」と抱きしめてくれました。

そんな子どもの様子に、
「ああ、この子にはこんなにかわいいところがあったんだ。わたしが話を聞いただけで、こんなに素直になるんだ。」と、これまでのことを思い出して涙がとまらなくなったそうです。

…あれ?わたし、最後に子どもの話をちゃんと聞いたのいつだっけ。親の関わりが原因だったんじゃ…?

そう思われて、1年半ほど支援を受講され、いまではお子さんは元気に毎日ひとりでの継続登校ができるようになっています。

 

木を見て森を見ず

「木を見て森を見ず」とは、細部にとらわれて全体を見ることを忘れることを言いますが、親子の関係においても同じことがいえます。
親もまたその全体の一部であり、細部にとらわれて登校に関わることしか見ていないと、大切なものが見えなくなってしまうことがあります。

その大切なものとは何なのでしょうか。

 

今この瞬間でしか関われない子どもとの時間よりも、遠い遥か未来をみることばかりで、親の不安が膨らんでいっていませんか。

もちろん、「将来引きこもりになったらと思うと親は不安。不登校を乗り越えさせたい」というご意見があってもいいと思います。

ただ、復学に「だけ」注目して、復学させるため「だけ」に対応を変えても、意味がないのではないかと思っています。

 

もし、明日、親が居なくなったとしても。自分の力で歩き、他者を頼り頼られながら生きていける子に育てる。

これは私が所属していたペアレンツキャンプの元代表の水野先生がいつも言っていた言葉です。

母子登校や不登校の中で、もしお子さんとの関わりで悪循環があったとすれば、そこを変えることはマイナスになるどころかプラスになっていくのではないかと私は考えています。

 

ある家庭は、
「親として我が子を一番に理解しているつもりだったのに、理解していると思いこんでるだけだった。親の理想とする子ども像に当てはめて『いい子』『悪い子』と評価していた」
「登校のことしか考えていなかった。子どもは学校に行く行かないのところ以外でも成長している部分があったのに…」
と言いました。

そして、
「親が本当に変わる覚悟を持てば、不登校も母子登校も乗り越えられるし、もし学校に行く結果にならなくても、心から納得のいく答えが手にはいると思う。第三者でかつ専門家に見てもらえないとわからなかった視点や対応の仕方を学べたのはありがたかった。しかも私は、先生とのカウンセリングを通じて、人生そのものを見つめ直すことができました。」
ともおっしゃいました。

 

たしかに、「母子登校は過保護が関係している」といえるケースもあります。

実際に、『これで解決!母子登校』のあきこちゃんのように、身体年齢よりも精神年齢が幼いことで、周囲との自立度合いに差ができて学校環境に不適応を起こしているお子さんもいます。

過保護と思われる関わりを変えていくことで、母子登校ではなくなることもあります。

しかし、「なぜ親は過保護になってしまうのか」の答えを見つけ出せる人はなかなかいません。その答えは、ご家庭によって様々です。

たまたま「母子登校」あるいは「不登校」という悩みがご家庭に現れただけで、実は思いもよらないことが根本原因だったということもあります。

ですので、母子登校は過保護が関係しているといえるものの、それだけが原因とは限らないと私は考えています。

 

まとめ

今回は「母子登校と過保護の関係」について記事を書かせていただきました。

支援を受けるきっかけになったのは「母子登校」や「不登校」だけれども、お子さんの自立心を育む対応を学ばれていくとともに、親御さん自身のカウンセリングをさせていただくこともあります。また、支援を通じて色んな学びを得られてスキルも習得されていくうちに、

「この親御さん、支援者やカウンセラーとして活動されたらすごく良い支援者・カウンセラーになられるんだろうな」

…と感じるくらい、「寄り添う」「認める」「見守る」ということが自然に出来るようになっていかれる親御さんもいます。

私は、母子登校や不登校が悪だとは思っていません。長い人生の中で、つまづきがあってもよいと思っています。

しかし、それが原因で親子の関係性が崩れてしまって、二度と戻らないような溝を作ってしまう可能性に対しては危惧しています。

そうならないために、それぞれのご家庭の「母子登校」「不登校」そしてその状態における「親子の関わり」の最適な答えを見つけるためのサポートを、支援を通じて行っていきたいと思っています。

 

今回は、3回に分けて母子登校や支援について記事を書かせていただきました。最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

 

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親まなびアドバイザー まいどん先生

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