行き渋りは兄妹に影響を与えるか

行き渋りは兄妹に影響を与えるか

兄妹が学校を行き渋ったり不登校をしているケースに多く見られること

上の子が行き渋り始めてから下の子も行き渋るようになってしまいました…
下の子が行き渋って学校を休んだりするのを見て、上の子が羨ましいと拗ねます

このようなご相談は日頃よく寄せられます。

 

実際、兄弟のうちひとりが行き渋りや母子登校の状態にあったり、学校をお休みしたりしていると、他の子も行き渋るようになったりお休みするようになったりしてしまうというパターンは多いです。

 

しかし、母子登校をしていたり学校を休んだりしている他の兄弟を見て、「僕だって嫌々学校に行っているのに」「私だってママと一緒がいいのに」「家で好きなことばっかりしていてずるい」こんな風にヘイトが溜まるのも仕方のないことではあると思います。

また、嫌な表現の仕方になりますが、「行きたくないときはこうすればお母さんは引き下がるのか…」ということを兄妹のふるまいから見て学ぶことがあります。

・癇癪を起こす

・寝たふりをしてお布団から出ないようにする

・玄関の前で固まったり大泣きする

・出発直前になりトイレにこもる

例えば、こういう行動をとる兄妹に、親は「もう!今日だけよ!今日はお休みでいいけど明日は行くのよ!」と折れることがあったというようなシーンを見ていると、何か嫌なことがあったときに、その兄弟のマネをして行き渋って休もうとしたりというケースも往々にしてあります。

ですので、行き渋りや母子登校、不登校は兄弟間で連鎖することは珍しいことではありません。

これは登校に限らず、習い事などでも同じです。

 

兄弟のケアはどうすればいいか

こういった状況に陥ったとき、親御さんはどう対応していくべきでしょうか?

 

まずは、他の兄弟に対して、しっかりと説明をしてあげることが大切かと思います。

①毎日学校を行き渋ったり、お母さんと一緒に学校に行くことが続くのは(家族全員の精神衛生上)よくないことだと思っていることを伝える。

②学校を休んでいる兄弟自身もすごく辛い思いをしていて、家にいても楽しいばかりじゃないということを伝える。

これはあくまでも一例ですが、このように、お母さん自身今の状況をどうにかしようと考えて関わっていること、また、学校を休んでいるその子自身も休みたくて休んでいるわけではなく、苦しんでいるんだということを話すようにしてみるのもひとつかなと思います。

 

しかし、他の兄弟が、まだきちんと理解ができるような年齢ではない場合、根本的な解決にはなかなか至らないこともあります。

その場合は時に嘘をついたり誤魔化すことが必要な場合があると思うのですが、それはそれで行き渋りをしている本人からすれば「親に嘘をつかせてしまった」というところで悩ませてしまうかもしれないので複雑ですね。

 

行き渋りや不登校や母子登校に親は…

これまでのブログでも書かせていただいていますが、私は復学が全てだとはかんがえてはいません。

ADHD、ASD、LD、ギフテッドなど、生まれもっての気質が学校環境に合わない場合、学校が居心地のよい場になるように家庭と学校で連携を取るか、あるいは違う場を探してあげることも大事だと考えています。

母子登校や不登校になった経緯や原因もご家庭によって様々ですので、どのご家庭に対しても「子どもが不登校だからすぐに対応をして今すぐ復学させた方がいい」とは思いません。

むしろ無理な登校刺激や促しは、その子にとって一生の傷を作ってしまったり、親子関係に修復不可能なくらい溝が出来てしまうこともあるからです。

無理やり行かせようとするよりは、なぜそのような状況が起きているのか、その子の心の中がどうなのかを観察して、理解をしようと努力することからがスタートだと思っています。

 

そこが出来ていないところに無理やり短期間での復学を家庭内で目指そうとしてもマイナスになることが多いため、まずは他の兄妹へのケアも大事ではありますが、一番は学校が辛い、行きたくないと悩んでいる子に一番に寄り添って関わってあげる必要があるかと思います。

 

まとめ

登校の問題に関しては特に正解のないものなのでざっくりとした解説になってしまいましたが、兄妹の誰かが不登校であったり行き渋りがあると他の兄妹が影響を受けることはあります。

それを理解した上で、まずは登校が不安定になったお子さんへのケアを重点的に行うことが大事で、もしその結果復学が果たされた後も兄妹の行き渋りが続くようであれば、その兄妹へのケアにうつるのがスムーズかと思います。(両方にアプローチをしようと思うとかなりの難易度の高さになるので)

もちろんこれが正解で答えはこれしかないというわけではないので、ひとつの意見として見ていただければ幸いです。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

親まなびアドバイザー まいどん先生

 

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