兄弟喧嘩に親は介入すべき?

兄妹でけんかばっかり!!どうしたらいい?

できることなら喧嘩はしてほしくない

山下先生…毎日兄弟げんかにうんざりしています…

 

日々色んなご家庭のカウンセリングをしていますと、兄弟喧嘩についてのご相談をいただくことが多いです。

特に小学生以下のお子さんが2人以上いらっしゃるご家庭では、兄弟喧嘩は毎日のように…。

ギャーギャーと大きな声を出したり、泣きわめく声が聞こえたり、「ママ~お兄ちゃんがいじめるよ~」「違うもん!○○が先に僕にこんなことして…!」と2人に言い寄られたりと…お母さんとしても困ってしまいますよね。

そんな子ども達に対し、冷静に対応しようとするものの、

 

なんでやねん…せっかく兄弟がいるんやから仲良くしてや…(げっそり)
また喧嘩?!うるさいな…ひとりになりたい…。ああ~

 

頭の中ではこんな風に考えている…という方は少なくないと思います。

できれば仲良く楽しく過ごしてほしいと思っているのに、いつも言い合いばかりでおうちの中がイライラ、モヤモヤした雰囲気が充満しているとお母さんだって

「あー――!!もう!!出ていけ!!」と怒鳴りたくなることもあるのではないでしょうか…

 

兄弟げんか時の避けたい対応

親御さんがやってしまいがちな対応としては、

子どもたちから話を聞き(事情聴取)、お母さんが「それだったらこっちが悪いね」と、悪いと思う方に無理矢理謝らせてなんとか喧嘩を終わらせるパターンです。

 

実はこれ、NG対応なんです。

 

というのも、

・兄弟間でお互いに「お兄ちゃんの方が(弟の方が)良い思いをしていてずるい」と妬ましく感じていることがある

・子ども達には子ども達なりの喧嘩の「理由」「言い分」がある

・子ども達はいつだってお母さんに愛されたいし、認められたい

ということから、お母さんが裁判官の役割りをして、子ども達の喧嘩をジャッジし、「こうやって解決しなさい」と命令をするような終わらせ方は、どちらかが良い思いをしてどちらかに我慢を強いることになりかねないからです。

 

例えば…

「弟の方がお母さんに甘やかされてずるい」

「自分はいつも弟のために我慢しなければならない」

「弟の方がお母さんに甘やかされてずるい」

「自分はいつも弟のために我慢しなければならない」

 

「自分はおさがりばっかりなのにお兄ちゃんは新しいおもちゃや服を買ってもらえる」

「お兄ちゃんは色んな言葉を知ってるからけんかで勝てない」

「ぼくを子分みたいにしてあれしろこれしろって言う」

などなど…お互いにお互いを羨んだり妬んだりしている部分が日々の中であるわけです。

そのことから、ちょっとしたことで喧嘩が勃発することもあります。

 

ですので、喧嘩をした際にお母さんがどちらかの肩を持ってしまうと

「やっぱりママはお兄ちゃんの方が好きなんだ」「僕は弟より愛されていないんだ」

と感じてしまい、結果として火に油を注ぐ対応になりかねません。

 

たとえ親から見てどう考えてもこっちが悪い、ということがあったとしても、揉めている当の本人には分からないもので、喧嘩してヒートアップしている子どもに上手く説明しようとしても、理論ではなかなか伝わりにくいものです。

 

兄弟げんかの対処法と考え方

では兄弟喧嘩があったときには、お母さんはどう対応すべきでしょうか?

まずは状況を観察してみましょう。

 

喧嘩が始まると、「もう!やめなさい!」とすぐに止めに行きたい気持ちはわかりますが、ぐっとこらえて何も口出しをせずまずは見守ります。

見ていてついつい口出ししそうになってしまうお母さんは、別室に移動してしまうのも一つの手です。(もちろん、大きな怪我をしてしまうような激しい喧嘩は止めてくださいね!)

 

喧嘩の内容やきっかけなどをある程度観察することで、

「お兄ちゃんにはこういう言い分があるのかな」「弟はこうかも」と考えることができます。

また、喧嘩のシーンだけに注目せず、喧嘩の前の親子のやりとりについても振り返ってみるとよいかもしれません。

喧嘩勃発の原因は、「お母さんが弟に甘い対応をしたのにイラっとしたから」「お母さんがうるさくて、イライラして弟に意地悪した」だったというケースも多いです。

 

そして、お子さんたちがお母さんに助けを求めてきたら、2人の話を平等に聞いた上で、どちらが悪いと審判を下すのではなく、それぞれの【よくなかった行動】を指摘するようにしましょう。

 

「こういう風にされると、○○も嫌な気持ちになるよね」

「○○だったらこうされるとどう思うかな?」と、気持ちに寄り添う対応を心がけてみてください。

 

併せて「お母さんは2人のことが大事だから、そんなふうに喧嘩をされると悲しくなるよ…」

「そんな2人の姿見たくないな…」と伝えられるとさらに良いですね。ポイントは、必ず悲しい顔をして伝えることです。

 

子どもたちもそんなお母さんの様子を見て落ち着きを取り戻し、「僕達が喧嘩をするとお母さんは悲しむんだ…」と気づいてくれるはずです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

子どもは兄弟喧嘩を通じて人間関係を学べる部分も多くあります。

喧嘩をする→仲直りをする というプロセスをふむことは、「相手を許す」「自分の行いを振り返る」「相手の気持ちを考えてやりすぎたかも、と冷静になれる」「仲直りの仕方を学べる」ということの積み重ねにもなります。

感情知性といって、「自分の情動の認識」「他人の情動の理解」「自分の情動の制御」という3つの学びを得られます。

勉強ができるなどの知能よりも感情知性が高い方が、社会での成功や職場での適応がしやすいともいわれています。(感情知性についてはまたいつか別の記事で書かせていただきます)

お母さんが止めて無理に仲直りさせようとするのではなく、ある程度衝突、そして許す、仲直りする ということを繰り返しながら、相手の気持ちを考えられるような子に育ってもらえるよう、お母さんは見守る対応を心がけてみてくださいね。

 

最後までお読みいただきありがとうございます!

また次回ブログ記事にてお会いしましょう♪

 

親まなびアドバイザー まいどん先生

 

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