子どもに自信をつけさせたい

子どもに自信をつけさせたい

ブログをお読みいただきありがとうございます!公認心理師のまいどん先生です。

夏休みまであともう少し。私は根っからのインドア気質かつ暑がりなので、涼しい部屋でのんびりしたいな(すでにしてる)と思っております。

 

さて、今回は『子どもの自信』をテーマに記事を書いてみたいと思います。

 

どうしたら子どもが自分に自信を持つようになるのか

うちの子は自分に自信がもてないようで…どうしたら自信をつけさせられるのでしょうか
親は子どもになんといえば、子どもは自信をもつことができますか?

このようなご質問は日頃のカウンセリングの中でよくいただきます。

 

しかし、私の答えとしては、

まいどん先生
これを言ってすぐに「そうか、自分は自分に自信をもっていいんだ」という言葉はありません

…になることが殆どです。

 

よく、自分で選ぶ・やってみる・成功する…という流れが子どもの自信を作りだすというふうにいわれます。

私もそうだなとは思うのですが、必ずしもそのような経験ができたからといって自信につながるかというとそうではありません。

 

たとえば、

まいどん先生
やった~!ダイエットが成功した!見た目が変わって、鏡にうつる自分が好き!最高!

…と、何かに取り組んだ結果、一時的に自分に対してプラスの評価を持てることってあると思います。

 

しかし、

まいどん先生
リバウンドした…最悪…。お酒もこってりしたおつまみもやめられない…何なら痩せる前より体がだらしない感じがする…

…と、自分の行動の結果、せっかく得たものを失ったり…

 

まいどん先生
講演会で思うように話せなかった…私って、講師に向いていないのかも…

…と、自分の得意としていたはずのことでうまく結果が出せなかったり、力がだせない…

そんな時に、自分を疑ってしまうということはありませんか。

 

うまくいっているときは、人は自分に対してポジティブに見ることができますし、「私ってやるやん?」と思えます。

しかし、何もかもがうまくいかなかったり、色んなハプニングが同時に起きたり、重なったりすると、途端に自分を信じられなくなってしまいますし、「もうどうにでもなれ」「もうどうでもいいや…」…と自暴自棄になってしまったり、ダメだとわかっているのに、ずっと封印していたチョコに手を出して一口食べてから止まらなくって1箱平らげてしまって、「ああ~!わたしのあほ!最悪!もうやだ!!」と自分を責めて自分を嫌いになってしまう。

 

…そんなことって、誰しも一度や二度はありますよね。私はしょっちゅうです。

 

大事なのは自信をつけさせるよりも失わせないこと

親子の会話においてよくあるのは、

子どもの調子のよい時は親も子どもを信じられるし、応援できるし、プラスの言葉がけが出来るものの、子どもの調子が悪い時は、親は子どもを疑い、否定し、マイナスの言葉がけをしてしまう

…ということなんです。

 

これを見て「うっ」となっている方も多いのではないかとおもうのですが、実際カウンセリングを受けておられるご家庭では、必ずといっていいほど、このような場面をおみかけします。これは決してあなたのご家庭だけではありません。みなさんが悩んで、「またやってしまった…」と落ち込んでおられます。

 

しかし、厳しい話ではありますが、いくら「日頃からプラスの言葉をかけよう。フィードバックをしよう」と心がけて何回もよい言葉を伝えていても、一回の親からの「自信を失わせるような言葉」ですべてがガラガラと崩壊してしまう…ということがあります。

 

ひとは他者からの「目線」によって自分を確認します。

親子関係においては、親御さんがお子さんに対して失望しているような様子を見せたり、「どうしてそんなこともできないの」「また失敗して…情けない…」というようなマイナスの言葉がけや評価を与えられると、子どもは途端に自分を『だめなやつ』と「確認」してしまうので、「自信をつけさせるために褒める」よりも「自信を失わせる言葉を子どもに言わない」ほうを意識していくことが、子育てにおいてはとっても大切だと私は考えます。

 

一貫性のなさが子どもをさらに混乱させてしまう

「ダブルバインド」という言葉があります。

これはふたつの矛盾したメッセージを同時に受けること(与えること)で、心理的なストレスを感じたり、混乱したりすることを指します。

 

たとえば上司に「何でも相談してきて」と言われ、本当にそうしてみたら「そんなことで相談してくるな」と言われ、今度は相談せずに仕事をしてミスをしたら「何で相談してこないんだ」と言われるとか(しらんがなと思いますね)、子育てにおいては、「怒らへんから言ってごらん」と言われたから子どもは正直に話をしたのに、結果親は怒ってしまうとか、表情は明らかに怒ってるのに「怒ってないよ」と言うのも矛盾のメッセージといえます。

このようなダブルバインドが多いご家庭は、子どもは相手の発言の裏を読みがちで、疑い深く、相手の表情を読み過ぎたりして、自分の気持ちを見つめるどころではなくなります。

 

そうして子どもは、「相手に嫌われないように」ということばかり考えるようになったり、親子間で矛盾のメッセージが多いことから混乱が続いて、頭の中をずっと整理し続けることになったり、…そしてその結果、自分が感じたモヤモヤなどを振り返ったり言語化して吐き出すことがなくなって、つもりつもって精神的に不安定になってしまうということは少なくありません。

そうして、自分を見失って、自信すらも無くしてしまう…ということで、自信をつけさせるよりも、失わせないということが重要であると私は考えています。

一貫して、どんなに子どもが失敗を繰り返したとしても、親が子どもを信じてあげる。

もしも親が我慢しきれずに子どもに酷いことを言ってしまったら、それに対しては素直に「ママには余裕がなくて、つい言ってはいけないことをいってしまった」と謝罪をして、お子さんの頑張りに目をむけてみましょう。

無理に褒めようとする必要はありません。親の「目線」「まなざし」だけでも、子どもは自分が親に肯定的にみられているということがわかるものです。

 

まとめ

支援を差し上げていると、色んなところから引っ張ってきたであろう様々な対応が取り込まれている…というケースを多くお見掛けします。

ある手法を取り入れたら、これまでの手法に矛盾がうまれてしまったり、その矛盾に気づかないまま新たにちがう手法を取り入れたり…

親としては「よかれと思って」であり、「親子が課題を乗り越えるために必要なもの」であるからそうしていると思います。

 

しかし、何でもかんでも手当たり次第買ってきた食材を整理整頓をせず冷蔵庫にぶち込んだ結果、腐った食材、奥底においやられて忘れられている食材、買ったはいいものの、「これどうやって調理すんねん」な食材が混在しているような状態。で、腐った食材からは「異臭がするから脱臭炭を買おう。腐った食材には目を向けず、新しく買った食材数種類で調理していけばいい」という状況では、落ち着いて美味しい料理を作ることはできません。

 

あちこちに色んな心理学や子育て手法が紹介されていますが、それが「必ずしも自分の家庭に合うわけではない」と考え、「これいいやん!」と飛びつかずに「これを取り入れてみたらどのようなメリットとデメリットがあるか」を冷静に考えてみてから取り入れてみることが大切です。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいとおもいます。

また次回のブログにてお会いしましょう 🙂

まいどん先生(公認心理師)

 

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