極端な過保護で子どもは痛みや恐怖に敏感になる?
ブログをお読みいただきありがとうございます。
今回は、極端な過保護と子どもの痛みと恐怖をテーマに記事を書いてみたいと思います。
極端な過保護とは
過保護とは、
子どもが成長とともに1人で出来ることが増えているのに、いつまでも親が手伝ったり、「危険だから」と子どもにやらせないままにしたり、度を越して世話を焼きすぎること
を指しますが、極端な過保護といいますと、さらにその上をゆき、「あらゆる苦しみを子どもにあたえさせまいとすること」であり、「私がこの子を守るというある種使命感のようなものを持っている状態を指します。
・友達と喧嘩をしたら親が相手の子に注意して親が解決してしまう
・病気にならないように、その日着る洋服は親が全て管理し、指示する
・傷ついたり悲しませないように、子どもにとって不安になりそうなものを先回りしてすべて取り除く
このように、親が過剰に子に対して度を越して世話を焼きすぎると、精神的に脆かったり、弱い大人になってしまうかもしれません。
ここまでは、色んな教育関係者のブログや本などでも書かれてあることですので、皆さんも容易に想像ができると思います。
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経験不足による先読み力と精神的回復力の低さ
よく、教育現場などではレジリエンスが大事だといわれたりしますね。
レジリエンスというのは、「精神的回復力」「しなやかさ」を指し、その人にとって困難な問題やストレスや危機的状況に遭遇しても、しなやかに適応できることを指します。
理不尽に負けない力ともいえるのかもしれません。
このレジリエンスを子どもに身に付けさせたいと思う場合、最も大切なのは「経験」ではないかと私は考えます。
子ども達は、基本的には自立したいと思っています。お子さんが2歳くらいの頃、「じぶんで、やる!」と言って聞かなかったということはありませんでしたか?
あきらかにそんなのは自分ではやれないだろうことにも、「じぶんで!」「ママはやらないで!」と怒ってやろうとして、それが叶わなくて悲しくて、また怒りで泣いてしまう…そんなかわいい時期もあったと思います。
大きくなるにつれて、やってみたいけれども自分にはまだ早いということがわかるようになっていき、イヤイヤ期も落ち着いていきます。
そして、就学前までは親が子の代わりにやってあげていたことも、子どもの成長とともに、任せて見守ることが求められるようになっていきます。
しかし、このとき、親が極端に過保護に「この子が悲しい思いをしないように」と親が子に極端に過保護になってしまったり、ヘリコプターペアレント的に先回りしてしまうと、子どもは失敗経験を積めなくなります。
失敗をすると、落ち込むこともあるかもしれませんが、失敗経験は、見方によっては「チャレンジはできた」という成功経験という捉え方もできます。
しかし、子どもの失敗を避けようと親が先回りをしすぎて「それはやらないほうがいい!こっちにしなさい」「あなたのために言ってるのよ。こうしなさい」と、親が子の代わりに判断をし、押し付けてしまうと、そのうち子どもは「自分で考えることを諦めてしまう」こともあり得ます。
そして、常に波風立たないように生きるようになり、いつしかそれが当たり前になり、チャレンジしなくなることもあるかもしれません。
親が常に先回りをしてくれたことで結果的に成功経験を積む(失敗をしない)こともあるからいいじゃないという意見もあると思います。
しかし、今度は何か困難なことがやってきたときや、部活や習い事など、新たなチャレンジをしようとした時、失敗が少なかったり、失敗はしたけれどチャレンジしたことはすばらしいことと思えないと、芽の出ない時期を耐えられなくなるかもしれません。
「成功して当たり前」と思っていると、失敗に耐えられずにすぐに折れるということもあるでしょう。
何でもそうですが、3か月、半年結果が出ない時でも、耐えられないと思っても、何とか根気強く取り組んだ先に出来るようになったり、成功できるということは多いです。
勉強も、わからないと思っても、とりあえず何とか取り組んで、わからないなりに頑張って解こうとしていけば、少しずつ意味が理解出来るようになっていきます。
しかし、親が「勉強はこういう風に取り組むのと最短距離で欲しい結果が得られるよ」と答えを言い続けてしまうと、確かに成功はできても、上手くいかない時期は経験できません。
失敗などの経験が不足していると、大人になって突然に苦労と鉢合わせすることになり、苦しみに耐えられず、社会に出たときにいとも簡単にポキッと心が折れてしまうこともあるかもしれません。
子どもが転んだ時の親の反応で「恐れ」を感じさせてしまう
レジリエンスのほかに大切なのは、親の反応です。
子どもが転んだ時に、慌てて駆け寄り、「大丈夫?!けがはない?!」と心配をする方がほとんどだと思いますが、それがいきすぎると実は怖がらせてしまうことがあります。
もちろん、骨折レベルでのケガをしていればのんきなことはいってられませんが、ただすりむいただけの時にでも大げさな反応をしてしまうと、子どもは「転んだらけがをするんだな。だから気をつけないと」という学びを得るよりも先に、
「ケガは怖いものなんだ」「転んだらこんなに大事になるんだ…」という「おそれ」を認識してしまいます。
そこから、ケガを極端に恐れたり、体調に対して極端に慎重になってしまう子もいます。
ですので、子どもが転んだ時、親は心配しすぎるよりも、むしろ「あら、転んじゃったね」と落ち着いてそばに行って、傷口を洗ったり、消毒してあげて、痛い気持ちに寄り添ってあげたほうがよい場合があります。
さらに気を付けたいのは、子どもの「こころ」「感情」に対して過剰に注目をしたり、反応を示さないということです。
支援を受けていただいたご家庭を見ていますと、痛みや恐怖や不安に敏感な子の親御さんの多くは、特に子どもの心や感情に過剰反応しがちです。
子どもがちょっと学校の愚痴を言い出した時に…
と考え、その結果、子どもの不安を解消させようと、必死に
…と、不安や恐怖に感じていることはないかと必要以上に聞き出そうとして、
こんなふうに、不安をあおってしまって、安心させるつもりが逆効果になっているケースをよくお見掛けします。
実はこれは転んでけがをしたときに「大丈夫?!」と親が過剰に心配をして駆け寄りおそれを感じさせてしまうのと同じです。
子どもが感じた不安事に親が過剰反応をすると、「これは深刻な悩みなんだ」と勘違いさせてしまうことがあります。
これはついついどのご家庭でもやってしまいがちなことだと思うのですが、過剰に反応しないように意識してみていただくとよいかなと思います。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、「極端な」過保護と子どもの痛みと恐怖をテーマに記事を書かせていただきました。
すべてのご家庭にいえることではないかとは思いますが、なんでも過ぎるとうまくいかないことがあります。
母子登校や不登校に悩むご家庭の場合、お子さんが「過剰に不安がる」「すぐに怖がる」「見通しが立たないことをいやがりやすい」というご相談が多いです。
そういったケースの支援をしていますと、実はこのブログほどではないものの、親子の関わりが関係していた…ということは往々にしてあります。
MIKURU・MIRUでは、母子登校を最短で解決するというような復学支援ではなく、家庭教育支援を行っております。
母子登校は、お子さんの性格傾向のみではなく、様々な要因が複雑に絡んでいることが多く、そこに気づくにはなかなかご家庭のみでは難しい場合があります。
そこを、家庭教育(家族療法)の専門家が、元々所属をしていた民間の復学支援のエッセンスをふまえながら、根本改善をめざしています。
ほかのブログでも、家庭教育などに関する情報を書かせていただいていますので、よければ参考にしていただけますと嬉しく思います。
それでは、今回はこのへんで終わりたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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親まなびアドバイザー まいどん先生
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