お母さんが一緒でないと学校に行けない【母子登校・付き添い登校】2

お母さんが一緒でないと学校に行けない【母子登校・付き添い登校】2

ブログをお読みいただきありがとうございます!前回の記事の続きです。

様々な母子登校の要因

夫婦間の不和

母子登校の要因のひとつとして、意外と多いのがこちらです。

・夫婦間で「こういう子育てがしたい」という意思疎通ができていない

・夫婦喧嘩が絶えず、子どもの前で喧嘩をしてしまうことがある

・夫婦間で会話がない(かみあわない)

 

実は、夫婦喧嘩を子どもに見せるということは心理的虐待にも当てはまるともいわれます。

夫婦喧嘩が日常的に起きていて、福井大学とハーバード大学の調査によると、日常的に両親の暴力や暴言を見聞きしてきた子は、脳の視覚野の一部が萎縮していたといいます。

夫婦喧嘩を間近でみている子どもは(長期間ストレスを浴びている状況により)脳にダメージをおい、記憶力や学習に影響がでる可能性もある…とすら言われます。

 

子どもにとって家庭は、最も安全で安心できる場である必要があり、そのような場で自分を養い育ててくれる両親が喧嘩をするというのは、自分の命の危機でもあるともいえるわけです。

そこで、そんな二人をつなぎとめたり、別のところに注目してもらおうと、母子登校や幼児退行などの行動を無意識的にとっているケースも珍しくはありません。

 

実際、夫婦仲の改善がみられたケースは、結果的にお子さんの精神的な面がかなり落ち着き、母子登校を乗り越えられたということもありました。

 

これまで自分ではない兄妹に注目することが多く我慢や寂しい思いをすることが多かった

これも上記の夫婦仲の不和に似ているのですが、例えば家族の誰かが不登校や母子登校など、家族の中で最も注目を浴びている人がいて、その人の世話などで父母が大変そうにしていると、不思議なものでそれ以外の兄妹は空気を読んで「自分は自分のことは自分でできるよ。大丈夫」という振る舞いをしがちです。

しかし実際はかなり無理をしていたり、兄妹の行き渋りや親子のバトルを間近で見てきていてかなりのストレスを溜め込んでしまっていたケースも少なくありません。

結果、一番注目を浴びていた誰かが落ち着いた頃、これまで溜め込んできたものが一気に溢れ出してわがままや精神的な不安定さを見せて母子登校になる…ということもあります。

 

これについては過去のブログにて詳しく書いておりますので、あわせてお読みいただければと思います。👇

 

家庭内でのコミュニケーションに課題がある

親子会話を詳細に拝見していますと、親御さんが過剰にお子さんの「不安」に対して反応をしてしまっていたり、「聞こう」とするのにうまくいかずに空回りしたり、優しくしたいのにできない…そのようなことで悩まれているケースをたくさんお見かけします。

支援中のかたには、そのような関わりが親子関係やお子さんの育ちにどのような影響を(良くも悪くも)与えるのかや、親御さんが日頃行っておられる関わりを「心理学的に解釈するとこうなる」「お子さんの反応はなぜ起きているか」など、現象が起こる原理を説明しています。

原理がわかっていると、「現在我が家はどのような状況にあるのか」がわかり、「今後未来のわたしたちはどの方向を目指して親子の関わりを積み重ねていくべきか」がわかります。

それがわかってくることで、安心して子育てができるようになり、いつしか母子登校も乗り越えられていた…ということもあります。

 

これについても過去のブログにて詳しく書いておりますので、あわせてお読みいただければと思います。👇

 

まとめ:母子登校の理由はひとつではない。解決策もひとつではない。

前回の記事とあわせてここまでお読みいただいたくと、母子登校の理由も解決策もひとつではないということがわかるかと思います。

拙著はとてもわかりやすいタイトルになっていますが、書籍に書かれてあるあきこちゃんのケースはあくまでも一例です。

あきこちゃんの例でみますと、夫婦仲が比較的よく、連携も取りやすく、かつここまで記事で書かせていただいたような要因があまり含まれていません。

実際の支援では、今回記事を書かせていただいたような要因がいくつも複合的に絡んでいたり、ほかの要因が関係していることもすくなくありません。

「こうすればひとりで学校に行ける方法を教えてください」というお声もよくお聞きしますし、「1日でも早くにひとりで学校に行かせたいんです」というご相談もよくいただきます。

実際に方法はないわけではないだろうけれども、それは「薬の処方」でしかなく、一時的にはひとりで学校に行けても根本改善にはならず繰り返す可能性もあることから、MIKURU・MIRUでは短期間でのひとりでの登校をサポートするような支援はしておりません。

「これをすれば短期間で復学します」のようなひな形をつくったところで、日本中のすべての母子登校のお子さんに合うはずもなく、むしろそのようなひな形を実践することで、前回のブログで書いたようにむしろ状況が悪化してしまうことすらあるからです。

あくまでも家庭教育支援であり、復学を目指す支援ではなく、母子登校の理由のうち根本改善が必要なケースはそれを目指しますし、親子のかかわりをかえていくことで親子の絆がより深まったり、何よりお母さん自身が「子育てが楽しいと思えるようになった」と思えるような支援を目指しています。

 

少し話がそれてしまいましたが、母子登校になったのは、決して「親のしつけができていないから」「子どもが自立できていないから」「過保護だったから」だけが理由なのではないケースもあります。

他にも異なる要因が関係していることが往々にしてあり、「母子登校=親のせい」という考えでご自身を責めたり、「母子登校=子どもの成長が遅い/性格のせい」という考えで子どもを責めても、つらいだけです。

しかし、親の関わりが関係しているケースもあり、その場合は家庭教育の実践により変化していくともあります。

 

今回は、より母子登校の要因について皆さんにご理解を深めていただけるように、様々な要因について書かせていただきました。

そのうちのどれかに「これ、うちだわ」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんし、「思ったようなことが書かれていない。うちは違う」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

それでも、もしこのブログの内容がどなたかのお役に立てればとても嬉しく思います。

 

これまでの母子登校に関する発信はこちらのブログ👇にてまとめていますので、まだご覧いただいていないかたはこちらもお読みいただくことをおすすめします。

 

それでは、今回はこのへんで終わりたいとおもいます。

また次回のブログにてお会いしましょう 🙂

親まなびアドバイザー まいどん先生

 

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